2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧
妹兄関係を描いた絵本『It's My School』を読み、息子と娘にそっくりで驚いた。彼女が小学校(キンダー)に入学した年、彼は5年生。娘はお兄ちゃんが大好きなのに、息子のほうはずいぶん疎ましがっていた。絵本に描かれる光景もそんなところから始まる。 小…
サメじろうとザリガニえもんは、大の仲よし。ある日、サメじろうが実態を知りもしないのに、「トラが怖い」と言い出したところからへんてこりんな騒動が巻き起こる。「聞いたことがあるよ、とがった歯で歩いて、闇の中で光り、何でもガブリって食べちゃうん…
息子が小さな頃、親子で夢中になった絵本がある。街の風景からアルファベットの形を探し出す『Alphabet City (Caldecott Honor Book)』は、文字を覚え始めた彼にぴったりだった。丹精に写実的なイラストを描いたあの画家は、今どうしているだろう。以来街中…
この夏は、まだ一度もビーチに足を運んでいない。原因を考えてみると、デイキャンプとベースボールに忙しい息子とお天気の歩調が合わないことに気づく。ああ、明日にでもビーチに行かなくちゃ。絵本『Beach』を開き、ますます衝動に駆られた。砂浜でのんびり…
子どもの大好きなものを用いて、大切なことをわかりやすく伝え、大人もいっしょに楽しめる絵本。『Cookies: Bite-Size Life Lessons』を読み、作者*1にまた一本やられたーと思った。おいしいクッキー作りを介して、社会生活を送るに当たり忘れてはならないこ…
『The Serpent Came to Gloucester』は1817年の夏、マサチューセッツ州グロスター沖に現れた大海蛇を巡っての実話を物語詩に仕立てた絵本である。この大海蛇を描いた当時の絵は有名で、息子も知っていたぐらいだった。文献によると、グロスター町民は最初は…
詩の絵本『Once I Ate a Pie』を目にしたとき、『Good Dog』*1と同じような趣向の絵本だなあ、と感じてしまった。イラストも水彩+鉛筆の「Good Dog!」の方が、わたし好み。でも、息子といっしょに読んでみて、やっぱり犬たちのつぶやきってかわいいなあと感…
うさぎの坊やが宣言します。「ぼくは大きくなったんだから、もうなかないよ。なくのは、あかちゃんがすること。5さいのおたんじょうパーティには、ぼくみたいに なかないおともだちをしょうたいするんだ」。ところが、友だちを招待しようとすると、みんなパ…
『The Terrible Hodag and the Animal Catchers』は一世紀前、米中西部ウィスコンシン州の材木伐採地に伝えられていたご当地話ということだった。森で木を切る大男たちがどんな話に花を咲かせていたのか思いを巡らせると、いつの間にか百年前の大森林にタイ…
弟に邪魔される日、「ずる〜い!」の日、思ってもいないことを言っちゃった日、楽しみにしていたのにがっくりの日、ひとりぼっちの日……。これらはみんな、『One of Those Days』に出てくる「ものごとうまくいかない日」のことである。この作品は、愚痴の聞き…
素描があまりにも上出来で、上から色を塗る気持ちの失せてしまうことがよくあった。たとえば小学生の頃、自分はそこで終わらせたいのに「早く色を塗りなさい」と先生に促されしぶしぶ絵の具のチューブを絞ったことや、これ以上、線や色を加えないほうが作品…
主人公のアイリスは、ルネサンス絵画に描かれているかのような女の子だ。金髪の結い方がまるでお姫さまで、「おうちは、ベルサイユ宮殿?」と尋ねたら、澄んだ青い瞳でこちらを見上げ「そうよ」と可憐に答えてくれそうである。絵本『Waiting for Gregory』を…
人間の寿命が二倍に延びたら、どんな人生が送れるのだろう。百年以上生きることを想像するのは、なんだか水晶玉に映る風景を眺めているような感じだ。絵本『Sunny Boy!: The Life and Times of a Tortoise』の主人公は、大ガメのサニーボーイ。南国でのんび…
どんと積まれた絵本の山から息子が選び出し、読んでいたのが『No More Diapers for Ducky!』(邦訳『おむつのガーガとおまるのブータ (児童図書館・絵本の部屋)』)。何ゆえに、赤ちゃん絵本? ちょっと笑ってしまったのだが、あひるちゃんとぶたくんのいた…
何か新しいことを始めようとするときには、普段以上に大きなエネルギーが要るものだ。波に乗っているときならその大きさなど何も感じず、無意識のうちに思った以上の力が発揮でき自分でも驚くほどである。逆に、何か支障をきたしているときは、自分の力を信…
『The Last Badge』は、ボーイスカウトに所属する男の子にぴったりのお話。ユーモラスな設定と展開に引き付けられ、最後に息子と爆笑した。 サミュエル・モス少年は、12代目のグリズリー隊隊員。野外・社会奉仕に参加している誇りが、大きなスマイルに表れる…