2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

学校始業以来の100日目は冬の一日

本日は、今年度学校が始業して以来100日目に当たる、ちょっとした記念日。娘の宿題は、もの集め100個。今年は雑誌から100語言葉を切り抜き、緑色のポスターボードに貼り付けた。本当は、『Max's Words』*1のように100語でお話を作りたかったのだが高望み。途…

Little Mama Forgets 老いと向き合うおばあちゃんを慕う絵本

おばあちゃんは、あたたかい。自分の根っこの部分を見守ってくれた人という印象がある。お母さんは、家のことや小さな子どもたちのことで忙しいのだが、そんなときもいつもいっしょにいてくれたのがおばあちゃんだ。 『Little Mama Forgets (Melanie Kroupa …

おばあちゃんの絵本

わたしの春色

■本紫(ほんむらさき) ■薄葡萄(うすぶどう) ■紫水晶(むらさきすいしょう) 息子の誕生日を迎える頃、クロッカスの紫が庭に点る。この紫が、わたしにとって春の色。

Beauty and the Beast アンジェラ・バレット画による「美女と野獣」の絵本

『Beauty and the Beast』は、虚栄と偏見が花を咲かせた19世紀ヨーロッパを背景に「美女と野獣」を描く絵本である。言うまでもなく、イラストが絶品で美しい。 事業の失敗が重なり、かつて富をもてあそんだフォーチューン家は田舎の寂れた小屋で厳しい生活を…

おとぎ話絵本

自然体

レビューブログは別にして、日々のつぶやきブログはどこまで自分でいていいのかわからなくなることがある。この感覚、たぶん自分の日常もそうだからなんだろうと思う。適度にスルーして振舞う日々。でも、そんな中にも、自分を実感する瞬間はたくさんある。…

MAMMOTHS ON THE MOVE マンモスの南下を描く豪快な絵本

いい絵本は、理屈ぬきにいい。二年生の教室で子どもたちが『Mammoths on the Move』に魅了される光景を見て、実感した。絵本はマンモスの群れが冬季、南へ移動する様子を描くものなのだけれど、ノンフィクション絵本の中でもただならぬ魅力を秘めた絵本だっ…

ノンフィクション絵本

運動

体を動かすのが楽しい。ジム通いが生活のビタミン剤になっている。午前中ジムで汗を流し、午後仕事……そんな理想的な生活ができたらいいなあと夢のようなことを考えた。 運動していると、前向きになれるというのがいい。何だか、いろいろできそうな気持ちにな…

MEOW RUFF: A Story in Concrete Poetry 文字の視覚イメージと詩に遊ぶ絵本

詩の絵本といっても、『Meow Ruff: A Story in Concrete Poetry』にはストーリーがある。主人公は犬と猫で、この二匹を取り巻く光景が、文字と言葉によるイラストで表現される。 こういう表現法をアートではなんと言うのだろう。空の雲は、綿雲のようなふん…

詩の絵本

自分の中の分数

一年の半分を契約ライター(分野はスポーツ)、六分の五を公立小学校のチューター(学習指導員)として過ごす自分についてときどき考える。子育て中はどこにもシフトができず、つまり中途半端で「プロ」とは呼べない自分がいるなあと落胆することが多い。し…

The End おしまいから始まる愉快なおとぎ話絵本

読みながら久しぶりに歓声を上げて笑った絵本が『The End』(邦訳『めでたしめでたしからはじまる絵本』)です。なにしろお話が、ふつうなら「めでたし、めでたし!」で終わる場面から始まるのですから。それは、こんな感じです。 まず、表紙裏見返しに、お…

追想(retrospect)にふけるお茶目な絵本

言葉・表現

七曜 銀の〜 〜に透き通る(人) 輪廻が碧い 銀河を下る 水脈(みを) ぬばたま 言葉を灯す、消す 水面に朽ちる 薄き胸の曠野 孤独を照らす こうちゃん、13歳のお誕生日おめでとう!

The Escape of Oney Judge: Martha Washington's Slave Finds Freedom 米国初代大統領夫人に仕えた奴隷オーニー・ジャッジ(1773-1848)を描く絵本

歴史ノンフィクション絵本『The Escape of Oney Judge: Martha Washington's Slave Finds Freedom』を読み、表から見えない部分の歴史を垣間見ることができ興味深かった。 主人公オーニー・マリア・ジャッジは、米国初代大統領ジョージ・ワシントン家で働く…

歴史ノンフィクション絵本

13歳のお誕生日

お昼にお寿司をたらふく食べて、夜はあっさりうどんのリクエスト。味付けお揚げは、お稲荷さんにも。一日早いお誕生パーティの感想は、「まだ12歳の気分」とのこと。 明日はお隣りアイダホ州で開かれるジャズフェスティバルに参加するため、朝七時の出発です…

TERRIBLE STORM 1888年の冬をおじいちゃんたちが語る絵本

『Terrible Storm』は、作者*1の二人のおじいちゃんが語る実話を描いた絵本である。ときは1888年、暖冬のまま春を迎えるのかと思えた三月半ば、突然の大雪が東部ニューイングランド、ニューヨーク地方を襲った。雪は三日間降り続き、記録的な豪雪となる。 家…

冬の絵本

日本の食生活

子ども時代の食生活を振り返り、なんて豪華なものを食べていたのだろうと思う。それは毎日がレストランのようなバラエティに富んだ献立だった。三十一品目の中から毎日工夫して三食作るんだもの、当然か。今、家の食事を眺め、なんとした粗食かと思う。おか…

Counting in the Garden 春を待つ風引きさんに贈る絵本

『Counting In The Garden』は、微熱で寝込む娘に贈る絵本。鮮やかな水彩のお花がいっぱい、しあわせいっぱいの絵本です。 数の絵本でもあるので、本来なら小さな子どもたち向けの絵本なのでしょう。しかし、ママたちが魅せられてしまう理由は、花いっぱいの…

春の絵本+数の絵本

三百年後のこと

はてなでつい最近、「三百年後の家は、どんなものか?」というタイトルの公募がされていたと思う。つまり、江戸時代が始まったときから明治維新までの間にどんな変化があったか、というようなことなのだけれど、今や地球の置かれている状況がまったく違うの…

EXTREME ANIMALS どこでもへっちゃら スーパーアニマル大全集―世界でいちばんつよいのはだれ?

ノンフィクション絵本『Extreme Animals: The Toughest Creatures on Earth (Animal Science)』も、昨秋手にしていながらレビューを書きそびれてしまった絵本の一冊だ。うんちの絵本*1と同じ作家コンビが、今度は極限状況に生きる動物たちの生態に迫る。軽妙…

科学ノンフィクション絵本

お気に入りの場所

作文「好きな場所」で、娘が「自分のうち」と書いていた。友だちはみんな、ディズニーランドなど遊園地を挙げていたらしい。うちではまだ、ディズニーランドに行ったことないものね。休暇といえば、海や山でキャンピングなので、そういうにぎやかな場所には…

How the Hibernators Came to Bethlehem どうぶつたちのクリスマス

季節はずれの絵本レビュー。『どうぶつたちのクリスマス』は、宝の小箱からそっと取り出して味わうクリスマス絵本です。原書『How the Hibernators Came to Bethlehem』を手にしただけですが、この絵本にはクリスマスと絵本両者の魔法が宿っているので、日英…

季節はずれの絵本レビュー その3