2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

Yanni Rubbish ゴミひろいのヤンニ

『Yanni Rubbish』は、ギリシャの村を舞台にした少年ヤンニの物語。美しいイラストが印象に残った。2年生のクラスで。Yanni Rubbish作者: Shulamith Levey Oppenheim,Doug Chayka出版社/メーカー: Boyds Mills Press発売日: 2005/03/01メディア: ペーパーバ…

FROGS 美しい蛙の写真絵本

『Frogs (Irma S and James H Black Honor for Excellence in Children's Literature (Awards))』は、フォトグラファーの確かな洞察眼が蛙の生活、生態を見事に捉える美しい写真絵本です。鮮やかな表紙からもおわかりのように、どのページにも拡大されたいろ…

米国男子の読書事情

ジョン・シェスカの男子向け読書案内サイト"GUYS READ"*1に、同サイト開設の理由が掲載されている。(以下、抜粋)男子と読書 過去30年間、米国教育省実施のリーディング・テストにおいて毎年、男子はいずれの年齢でも女子の結果より劣っている。 中学8年生…

The Prince Won't Go To Bed! かわいい かわいい王子さま

おねむなのに寝付かない小さな王子さま。お城のみんながあれやこれやで策を講じますが、王子さまはパチリと目を覚ましてしまいます。「ねんねしない!」。王さま、王妃さまが留守の晩、何をしても寝付かない王子さまは、いったいどうしたら眠りについてくれ…

Jon Scieszka's Trucktown Smash! Crash! あえて言ってしまおう 男の子は"破壊"が大好き!

何年か前、教員の方が「思春期の男の子を一言で表す言葉は"破壊"だ」と話していた。鳴り物入りの絵本『Smash!Crash! (Jon Scieszka's Trucktown)』を読み、そういえば……と「破壊」の二文字が脳裏を過ぎった。なるほど……、トラックのジャックとダンプのダンが…

Abracadabra! Magic with Mouse and Mole ほんとの魔法は 時間がかかるもの

『Abracadabra! Magic with Mouse and Mole (A Mouse and Mole Story)』を読む。ねずみさんともぐらくんのやりとりが何か大人の会話にも取れ、可愛いと言えば可愛いが、都会的でモダンと言えばそんな気もする。ごまかしの魔術ショーに幻滅したもぐらくんに、…

Goose and Duck ともだちはグースとあひる

リーディングレベル2『Goose and Duck (I Can Read Level 2)』を読んだ。現実的で、ときにファンタジー的で、子どもの興味をそらさず最後まで語る手法が巧みだと思った。日常でありながら同時に夢も与えてくれる、普通だけど子どもを引き込むお話。 卵からか…

Previously こんなことがありましたとさ!

発売以来ずっと読みたいと思っていた『Previously』を手にしました。英国の絵本、おとぎ話満載とくれば、食指が動かないはずがありません。 すでに知っているおとぎ話の主人公たちが、そのお話が起こる前に一体何をしていたのか――。これを副詞"Previously"を…

うさぎの だいじな みつけもの

柔らかな春の日差しに包まれて、うさぎはふと友だちが欲しくなりました。「イースターには うさぎがいっぱい」と言うふくろうの言葉を聞き――「イースターってなんだろう、いったいどこにあるんだろう」と、ひとり、探しに出かけます。 森の描写は、春そのも…

Farm: Let's Look のうじょうのどうぶつたち

今週水曜日にベイビー・シャワーがあるので、赤ちゃん絵本を1冊用意してくださいとのこと。それで主人の選んだ絵本がボードブック『Let's Look: Farm』だった。 さすが、教師! 「Essential preschool learning」という副題の通り、写真を見ながら、農場の役…

Mouse Noses on Toast 娘が夢中のねずみ本

現在、娘が夢中になっているのが『Mouse Noses on Toast』です。またしても動物ユーモアもの。これはそこにミステリーが加わります。わたしも「動物」「お人形・おもちゃ」「自然」など、子どもに身近な存在が主人公となるお話に目がありません。イラストも…

The Story of the Orchestra CD付きのオーケストラ・ガイド

4月のブックレポートは伝記。誰にしようか……と決めたのがヨハン・セバスチャン・バッハで、さっそく借りてきた本が『Story of the Orchestra: Listen While You Learn About the Instruments, the Music and the Composers Who Wrote the Music!』でした。 …

ねずみちゃんのおうちさがし

ずっと読みたいと思っていた『ねずみちゃんのおうちさがし』の英語版『A New House for Mouse』を見かけたので読んでみました。真っ赤なリンゴに笑顔のねずみちゃん――表紙のくり抜きからして、すでに誘われていました。 ある日美味しそうな赤いリンゴを見つ…

イースターの絵本リスト

持っている絵本からのリストです。小見出しをクリックすると、レビューに飛びます。四季の絵本手帖『チキン・サンデー』 - 絵本手帖 『チキン・サンデー』……一番のおすすめは、こちら。イースターの卵作りを背景に、出会い、勇気、思いやり、愛を描く、どち…

Trainstop 今度は小人の国へ

『Trainstop』は、バーバラ・リーマンの文字無し絵本第4弾です。 ここにきて、少し趣向が変わりました。平面的というか、今までのような空間をうねって入っていく深さが感じられません。しかし、だからといってこの絵本が普通なのかといえばそうでもない。切…

The Cow That Laid an Egg たまごをうんだウシ え? ほんと?

復活祭を来週に控え、娘が楽しんだ絵本がこれ『The Cow That Laid An Egg』。イースターとはまったく関係のないストーリーなのだけれど、ショッキング・ピンクに浮かび上がる牛模様の卵がお気に入りになったようだ。 とりえがないとしょんぼりしていた牛さん…

Zen Ties 俳句の世界

『Zen Shorts (Caldecott Honor Book)』(邦訳『パンダのシズカくん』)*1で禅の心を説いた巨大パンダ、スティルウォーターさんが帰ってきた。2冊目『Zen Ties』では、カール、マイケル、アビーら子どもたちの実体験を交え、具体的に日常でどんなことが禅の…

M is for Music 音楽に関連する言葉を紹介するABC絵本

『M Is for Music』は、イラストに打ちのめされ何年か前(初版2003年なので、たぶん2003年でしょう)に購入した絵本です。最初は暖炉の上に飾ったりしていましたが、そのうち本棚の友になってしまい……。結果、年に一度、小学校やチャリティー団体に寄付する…

きょうもいいこね ポー!

動物に囲まれた暮らしは、とにかく愉快です。彼らのおかげでどれほど日々が潤っていることか。毎日の会話は、犬(スクーター)、猫(ギャビ、デューク)、雌鶏(ルーシー、ペニー)、金魚・かたつむり(みかん、にぼし、さといも)の絡んだ話題から始まると…

存続の可能性もあり

13日付チルドレンズ・ブックシェルフに、3人の経営希望者が挙がり、書店存続*1可能性ありの記事が出ていました。ぜひ、そうなって欲しいものです。Rさんは別の書店に移ってしまいますが。 *1:お気に入りの絵本・児童書専門書店閉店…… - 絵本手帖

落ちこぼれ

今年は年頭から和菓子に見せられ、作ってみると同時に歴史なども紐解いていました。そこでふと連想したのが茨木のり子さんの詩集『落ちこぼれ―茨木のり子詩集 (詩と歩こう)』です。以前、やまねこ新聞社の山猫編集長さんから紹介していただきました。どのペ…

お気に入りの絵本・児童書専門書店閉店……

10日付けのeメールにて、淋しいニュースを知りました。ご夫婦により当地で経営されてきた絵本・児童書専門書店が、今年6月で閉店*1となるお知らせです。お孫さんと過ごす家族の時間を大事にしたいとのことで、同分野に博識の店員Rさんは、別の(こちらもお気…

淋しい知らせ

ぐりとぐら

絵本『ぐりとぐら [ぐりとぐらの絵本] (こどものとも傑作集)』から春を感じる一番の理由は、「たまご」にあります。復活祭を想起させるたまごの形と、そのたまごで甘い香りのカステラを焼きみんなでいただく場面――。ここに春の到来を心からお祝いする喜びが…

ウェブ時代をゆく――オプティミズムの考察 子どものアートと文字習得から

『ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)』を贈っていただきながら*1、感想をずっと書かずにいました。新著『ウェブ時代 5つの定理―この言葉が未来を切り開く!』も発売となり、遅ればせながらここに記そうと思います。 前著で、はてな界…

Duck Soup スープのすきなあひるくん

野菜の滋養と水分がいっしょに取れるスープ、わたしは大好きです。『Duck Soup (Max the Duck)』の主人公は、そんなスープの魅力を知るあひるくん。とびきり美味しいスープを作ろうと奮闘する姿が描かれます。 「隠し味はハーブにあり」。あひるくんがハーブ…

Hug Time ハグの絵本

『Hug Time』は、バレンタインあたりに紹介しておけばよかった絵本。 愛がいっぱいの猫ちゃんは、世界を抱きしめようと旅に出る。ジャングルで、タージマハールで、北極で……。誰かと出会うたびに、ハグをするけれど、まずはここから始めてみようと最後に心あ…

Purplicious ピンクが大好きな女の子のお話

『Pinkalicious』に続く2冊目『Purplicious (Pinkalicious)』。ピンク色が大好きなのに、友だちはみな「ピンクなんて、赤ちゃんの色!」と執拗にからかってくる。すっかり落ち込んでしまったけれど、ある日、自分と同じようにピンク色の絵の具をキャンバスに…

Live Love Suppl. リブ・ラブ・サプリ 今日できるいいコト、365日暮らしのサプリ

一杯の美味しいお茶、一輪の可憐な花、そして一冊の夢想する絵本――。暮らしの中でほっと一息、幸せに染まるひとときは、何気ない普通の中に潜んでいます。「普通の幸せ」とは想像以上に偉大なことで、人や自然を感じる心を持って初めて感受できる時間の流れ…

The Crocodile is Coming! ペーパーバックの詩集ほか

今月のブックレポートは「詩」。ということで、娘は詩集を読み漁っています。一番のお気に入りは『The Crocodile Is Coming!』*1。大好きなミニ・グレイがイラストを担当したとあり、アマゾンUKから取り寄せていました。ここで娘のために役立ってくれるとは…