2008-05-01から1ヶ月間の記事一覧

Bear's Day Out 「きょうはみんなでクマがりだ!」の続き

マイケル・ローゼン文、ヘレン・オクセンバリー絵『きょうはみんなでクマがりだ (評論社の児童図書館・絵本の部屋)』(原書『We're Going on a Bear Hunt』)の続き絵本と聞いたら、注目せずにはいられません。『The Bear in the Cave』(米国版タイトル『Be…

I, Matthew Henson: Polar Explorer 北極探検に挑んだマシュー・ヘンソンの伝記絵本

『I, Matthew Henson: Polar Explorer』は、米国メリーランド州出身の探検家マシュー・ヘンソン(1866-1950)の生涯を記す絵本。 ヘンソンは両親と死別した13歳の頃、働いていたボルチモアのレストランで航海の話を耳にし、大海に夢を抱いた。その後、ケイティ…

The Apple-pip Princess りんごのたねをまいたおひめさま

ジェーン・レイの『The Apple-Pip Princess』、すてきでした。純粋で清らかな心が感じられる極上のおとぎ話です。 美しく豊かに栄えていた王国は、女王さまの死によって、悲しみに打ちひしがれた国となります。そんな中、年老いた王は世継ぎを決めようと3人…

自分自身の再集約

ウェブ3.0と黒川紀章:佐々木俊尚 ジャーナリストの視点 - CNET Japan とても面白かったので、メモ。 ニュージーランドのロバート・オブライエン氏によるウェブ3.0の定義は「ウェブ1.0は集中化した彼ら、ウェブ2.0は分散化したわれわれ。そしてウェブ3.0は非…

Writing Techniques that we learned from Kevin Henkes ライティングの復習

Splitting the dialogue Using difference sentence starters Show & tell Use the words that spark the imagination Building suspense Connected ending

大人も楽しめる、イエに置いて時々開いたりと愛でたくなるような絵本特集1

id:staples54さんのリクエスト「大人も楽しめる、イエに置いて時々開いたりと愛でたくなるような絵本特集」にお応えして、まずは人力検索「装丁の美しい絵本リスト*1」でおすすめした絵本を最初に挙げようと思います。自分のブログにも記しておきたいなと思…

こすずめのぼうけん

久しぶりに11時の聖餐式に出席。お日さまがのどかに街を見下ろす気持ちのいい日曜日で、帰ってきてから前庭で絵本『大型絵本 こすずめのぼうけん (こどものとも劇場)』を読んだ。毛布の上に傘を置き、娘がそこに寝そべって。 お母さんから飛ぶ手ほどきを受け…

リスとお月さま

先週、お気に入りのチーズクラッカーがセール品になっていた。多めに買込みほくそ笑んだのだが、今週はすで元の値段に戻っていて、「もう少し多く買っておけばよかった」と毎度の後悔。チーズって、美味しいから。ヨーロッパ人のようにたくさんの種類は知ら…

まとまろうとしない大人

本日2・3年生のクラスは担任が休みで、この春から実習を続けている実習教員を中心に授業がなされた。もちろん正規教員である担任の代わりということで、代替教員もついていた。……で、この代替教員の態度に、わたしは疑問を感じずにはいられなかった。 午後の…

Baseball Hour リトル・リーグを紹介する絵本

本日は息子の野球リーグ公式戦最終日。手を怪我していたけれど、なんとか1安打。今月末からジュニア・リーグ・プレーオフが始まり、2敗したら今季終了となる。たぶん早々に2敗の予定。今年は異常に弱いチームで、いまだかつてない負け方を何度も体験した。し…

絵本リスト作り

リクエストにお応えして「おすすめ絵本リスト」*1,*2を作成する作業が、楽しくてしかたありませんでした。子どもたちの小さな頃を振り返ったり、自分の気持ちを幼少期に戻したり。「絵本=時間」をあらためて実感し、その心地よさに浸りました。 今後も希望…

地元図書館訪問

2年生のクラス20名で地元図書館を訪ねた。目的は、現在ライティングのクラスで取り組んでいるリサーチ用のノンフィクション本を借りるためである。うーん……というか学校図書館の範囲で十分なのではないかと思ったが、社会体験の一環という担任の要望で生き帰…

Grow It, Cook It お庭で育てて「いただきます〜」

3年生がスプリング・コンサートで歌う歌は"Inch by Inch"。その歌にお似合いの子ども用ガーデニング&クッキング本が『Grow It, Cook It』です。種をまいて、収穫して、お料理して……の手順が写真の解説とともにわかりやすく紹介されていて、この夏は土にまみ…

Eco Babies Wear Green エコで注目の赤ちゃん絵本

たぶん『Eco Babies Wear Green (An Urban Babies Wear Black Book)』は、環境保全に関心の高い当地で引っ張りだこになりそうな絵本。カントリーの赤ちゃん、ビーチの赤ちゃん、冬の赤ちゃんetc.など気候や風土によって異なる赤ちゃんの生活身辺を紹介するボ…

3歳の男の子におすすめの英語絵本

id:misaruさんへ:乗り物好きの息子さんのために、まずは乗り物絵本を振り返りました。「バランスよく絵本を読んで欲しい……」という願いと逆行してしまい申し訳ありません。でも、まずは「乗り物」から。そして、季節感のある絵本に移っていきますね。 3歳と…

Timothy and the Strong Pajamas パジャマでスーパーヒーローになっちゃう絵本

久々にお話に引き込まれる絵本に出会った。その名も『Timothy And The Strong Pajamas』。この手の絵本は、やはり英国の絵本なんだなあ。子どものツボを突く設定のおもしろさで、娘もわたしも思わずスーパーヒーローの気持ちに浸った。ティモシーの強くなり…

1歳の女の子におすすめの絵本

id:staples54さんへ:1歳といえば歩きはじめる頃ですから、行動範囲がぐんと広がる時期でもあります。好奇心いっぱいに新しい世界に踏み出す心を、たっぷりと汲み取ってあげたいですね。赤ちゃん絵本の特長としては…… 擬音語・擬態語など繰返しの音、リズム…

The Fish Who Cried Wolf 空想の海をおよぐさかなちゃん

夏向きかなと思い、英国ではすでに昨年出版されている『The Fish Who Cried Wolf』を読みました。毎朝、魚学校に遅刻するティドラーは、その理由にトールテール(信じられないようなお話)ばかりを持ち出します。「そんなのうそっぱち!」とみんなに言われて…

synthesizing と summarizing

総合化と要約化。総合のほうは、その本が何のために書かれたかを記す。人生指南、教訓、哲学的な意味を含む。要約はそのまま要約。事実を端的に記す。2・3年生のクラスでは、現在この2つに取り組んでいる。

ワシントン州の人気絵本

毎年ワシントン州の小学生たちが、ノミネートされた絵本について人気投票する催しがある。主人の小学校では、『Scaredy Squirrel』(邦訳『こわがりやのクリス だっしゅつだいさくせん』)(Scaredy Squirrel こわがりこりす - 絵本手帖)が一番人気。このリ…

Show and Tell: Exploring the Fine Art of Children's Book Illustration 現代米国絵本アートを振り返る1冊

art

『Show and Tell: Exploring the Fine Art of Children's Book Illustration』は、近年の米国絵本画家を取り上げ、絵本のイラストをアートとして解説する一冊です。一昔前なら、すぐに飛びついていたであろうこの手の美術書。魅力は感じたのですが、書店で手…

Piano Starts Here: The Young Art Tatum 若き日のアート・テイタム

『Piano Starts Here: The Young Art Tatum』は、ジャズピアノの神様アート・テイタムの生涯を語る絵本。理解のあった父親は機械工、母親は教会で歌っており、家にはピアノが置いてあった。この環境がまず神様を生んだ第一歩だろう。幼少期からとにかくピア…

Don't Worry Bear しんぱいしないで くまくん

『Thank You Bear』*1のくまくんシリーズ2冊目は、『Don't Worry Bear』。今度は友だちのあおむしを思いやる姿が描かれる。さなぎの中に姿を消したあおむしが心配でならないくまくん。「しんぱいしないで」と言われたけれど、落ち葉が舞い、雪が降っても、ず…

Stand Tall, Abe Lincoln リンカーン大統領の幼少期を描く絵本

『Stand Tall, Abe Lincoln (Turning Point Books)』は伝記絵本シリーズ"A TURNING POINT BOOK"の4冊目。リンカーンの幼年期から青年期を描くので、子どもにはさらに身近に感じられる作品だと思った。 「ターニング・ポイント=転換期」。確か大学祭のテーマ…

My Name is Gabito: The Life of Gabriel Garcia Marquez ノーベル文学賞受賞作家マルケスの幼少期を記す絵本

『My Name Is Gabito: The Life of Gabriel Garcia Marquez』は、ノーザン・アリゾナ大学で英文学を教えるモニカ・ブラウン准教授のマルケス研究を絵本化した作品。マルケスの想像力がどのような幼児期を経て花開いたかが、詩を歌うように語られている。 想…

Grace for President 米国大統領選挙の年に読む絵本

歴代大統領の写真を見て、「女子がいない!」とショックを受けたグレース。ならば自分が大統領になろうじゃないの!と決心し、クラスで発表したら、先生が「選挙をしましょう〜」と提案してくれた。クラス内から他に誰も立候補が出なかったので、となりのク…

The Birthday Tree 親心がしみる

『The Birthday Tree』は、作者・画家コンビに惹かれて読んだ絵本。ハッピーエンドなのだが、親心に身が引き裂かれる思いをする絵本だった。 息子3人を海難事故で亡くした船乗りは、悲劇を忘れるために妻と共に海辺を離れた。潮風の吹かない地で男の子ジャッ…

Scoot! 水辺の自然に目を向けて

まだまだ肌寒く、春遠い日が続きます。そんなときに水辺の豊かな自然を謳歌した『Scoot!』のような絵本を見てしまうと、さわやかな夏がたまらなく恋しくなります。果たして今年、当地に夏は来るのでしょうか。あまりに寒い日ばかりなので、ふと心配になって…

Silent Music 灼熱の地に流れる静謐な時間

『Silent Music: A Story of Baghdad』のタイトルと表紙イラストから浮かんだキーワードは、音楽、砂漠、サッカーでした。でも、これらはすべて絵本に背景に見えるもの。作品は、イスラム文化に古くから伝わるカリグラフィーに心を重ねる少年アリを描きます。…

Hello, Day! 動物たちのごあいさつ

『Hello, Day!』は、春に読むのがぴったりの絵本です。農場の動物たちがたくさん登場して、子どもたちに「こんにちは!」と呼びかけます。もちろん、彼らの言葉を使ってのご挨拶ですけれど。おんどりは「コケコッコー」、うしは「モオオー」、ひつじは「メエ…