2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

2009年アドベントに読むクリスマス絵本24冊

降臨節第一主日。礼拝後、恒例のアドベントリース、カレンダー、クリスマスオーナメント作り。 子どもたちを待つ間に、アドベントに読みたい絵本24冊を挙げてみました。清らかで慎ましい「ちいさなクリスマス」がテーマです。クリスマスの絵本はろうそくの灯…

Pip in the Grand Hotel ねずみのピップはどこにいる

"Pip in the Grand Hotel"(原書"Mausejagd im Scholosshotel")は、スイスの探し物絵本。背景に見えるヨーロッパの街並みに引かれて手にした。壮大な宮廷の風景、ぶらさがるハムやソーセージ、チーズの山など、こういうイラストは欧州ならでは。こちゃこち…

The Sea Serpent and Me 水彩が幻想的

"The Sea Serpent and Me"はイラストに魅せられて手にした。水道の蛇口から出てきた小さなウミヘビと繰り広げるファンタジー絵本。緑とか青の重なり具合が幻想的で、お話よりも絵のほうに吸い寄せられる。透明水彩が物語のテーマにぴったりだった。他の作品…

All the World 大きな世界に抱かれて

表紙のこの入道雲、子どもの頃、夏になったら毎日見上げていた。気持ちよかった、何の束縛もない開放感。"All the World"でうたわれる世界は、自由で安心に満ちている。 描かれるのは建物の雰囲気からテキサスあたりの海岸風景。けれども、絵本に流れる空気…

An Eye for Color 抽象画家ジョセフ・アルバースの伝記絵本

正方形の配置と色彩変化で表されるスクエア・ペインティング――。よく目にはするけれど、誰の作品なのかまったく知らずにいた。"An Eye for Color The Story of Josef Albers"を読み、その存在がぐっと近くに感じられるようになった。 ドイツ人の抽象画家ジョ…

Always たいせつなあなたへ

たいせつなあなたへ――アリソン・マクギーの新作絵本"Always"に、"Someday"*1(『ちいさなあなたへ (主婦の友はじめてブックシリーズ)』)風のタイトルをつけてみた。見開きごとにひとつのメッセージが続く。大切な人を守りたい気持ちがせつせつと簡潔な一文…

How Do You Wokka-Wokka? ときにはこんなことばあそび

"How Do You Wokka-Wokka?"のようなことばあそびから久しく離れているなあと実感。耳にしただけで理由もなく、何だか心が弾み出す言葉のパワー。教室で読んだら、一気にリズムが生まれそう。 ときにはこんなことばあそび、誰の心にも必要な気がした。大人の…

Epossumondas Plays Possum 南部の風がわたる絵本

ポッサムという四足獣の、尖がった鼻と鋭い目のいでたち――わたしはちょっと苦手なのだ。いつだったか、夜更けにガラス窓をはさんで「何ものだろう?」と互いににらめっこした相手がポッサム。威嚇する面長の風貌に前歯が覗き、心臓がぎょっと飛び上がった。…

クラス作り バランス感覚 教室と教会

今年のクラス運営について主人と話した。2・3学年の混合クラスで、特別クラス所属の生徒が各学年1人ずつ、ADHD2人、社会的行動にまったく従えない生徒1人。快調にスタートしたはずなのに、まともなクラス運営は厳しかったりする。これで、ガイデッド・リーデ…

We Are All Born Free アムネスティ・インターナショナル世界人権宣言の絵本

"We Are All Born Free: The Universal Declaration of Human Rights in Pictures"は1948年12月10日、国連総会で採択された世界人権宣言を紹介する絵本。原文よりも簡潔にまとめられている分、メッセージがずしんと重く心に届く。 英国の絵本ということで、…

Robot Zot ロボット絵本

韻を踏んだ"Robot Zot!"は、強烈な個性であっさり男の子をとりこにしてしまいそうな絵本。もし息子が幼かったら、どうだっただろう。好きになっていたかな――、いや、ちょっと違うような。 フォントがデジタル時計みたいな表示で、少々読みにくい。小さな読者…

The Boy Who Invented TV: The Story of Philo Farnsworth テレビ時代の終焉に

テレビ時代の終焉に"The Boy Who Invented TV: The Story of Philo Farnsworth"を読んだ。光を通した映像システムの構想が、耕していた農地の畝をストライプに置き換え生まれたとはおもしろい。農夫だったフィロ・ファーンズワースの生涯は、特許取得との闘…

Big Frog Can't Fit In とびきりゆかいなとびだす絵本

疲れているときに"Big Frog Can't Fit In"みたいな愉快な本があると、すごくありがたい。シンプルで、わっはっは!の世界。本から主人公の一部が飛び出し、表紙と裏表紙のサイズが異なるヘンテコな作りの体裁ですが、タイトルからその理由がすぐにわかります…

Animal Colors: A Rainbow of Colors from Animals Around the World 神さまからの贈り物――色いろいろの動物たち

諸聖徒日が過ぎても、今年はまだ赤、橙、黄など色鮮やかな紅葉が目を楽しませてくれます。自然界の生み出す色の美しいことといったらありません。木々を眺めては感動する毎日が続く中、ハッと目を奪われた絵本に出会いました。タイトルは"Animal Colors"。色…

Let's Do Nothing 子どもらしい空想力

"Let's Do Nothing!"のタイトルを見た娘が受けていた。「お兄ちゃんみたい」――、確かに。 「ねえ、何しようか、フランキー?」「わかんない……」――。やるべきことは、すべてやったと自称するサルが回想しはじめる。……スポーツはみんなやったし、ゴッホよりも…