徒然

日本語は大切にしたほうがいい

タイトルの「日本語」を「言葉」に置き換えて、「言葉を大切にする」というのが、本来のメッセージ。どんなに時代の潮流にもまれて変化を来たしていても、時間の堆積を経て生まれたものを意図的に、そう簡単に捨ててしまっては、過去の人々の生を踏みにじる…

アマゾン・キンドル2本日発売

アマゾン・キンドル2発売*1に合わせ、NYTがレビューを掲載していた。 →The Kindle: Good Before, Better Now かなりの高い評価。"I Googled him."や"She's been Photo-shopped."など、テクノロジーが動詞化現象を繰り広げる中、アマゾンは本来、動詞である"k…

アマゾン・キンドル2について、あれこれ

2月10日付けのアマゾンメールに、キンドル2近日発売のお知らせがあった。厚さわずか1/3インチ、重量も10オンスそこそこで普通のペーパーバックよりも軽い。キンドル1よりずっとスリークで機能美を見せ付けてくれる。ページめくりが速くなり画像も鮮明に。1…

英語ではないグロービッシュの繁栄

機能語(道具)としての英語が広まり、英語こそ存続の危機に瀕しているのかもしれない……との問いを投げかける内容の記事*1を読んだ。もはやこの言語は英語(English)とは呼ばれず、グロービッシュ(Globish)の名称を持つ。実際、移民児童の多い土地に住んでい…

baby mammoth No.8 絵本ブロガーがリレーで選ぶ 秋冬のブックガイド

今秋発売の『baby mammoth ファミリー、ライフ&ベイビー (8)ベイビーマンモス 8 (毎日ムック)』で、「一番寒い月に読む絵本」としておすすめ絵本7冊を紹介させていただきました。5人の絵本ブロガーが10月から2月まで各月にお似合いの絵本を紹介する絵本特集―…

母からの伝言

『たまゆらの道―正倉院からペルシャへ』から。織物を始めたときに志村さんの母親が伝えた言葉。 「私は正装とか豪華な衣装は身に添わない。かといって呉服屋やデパートで気に入った着物がないのや。贅沢ではない、ただ自分の本当に気に入った着物が着たい。…

伊勢神宮の徴古館で 志村ふくみさんの著作から

志村ふくみ、志村洋子著『たまゆらの道―正倉院からペルシャへ』で、迫真の表現に出会ったので記録しておく。染織家志村ふくみさんが伊勢神宮の徴古館で御神宝を観覧されたときに出会った諺とそれに対する彼女の一言。 伊勢神宮では二千年もの間、二十年毎に…

絵本の小箱

日本から送られてくるアマゾン、bk1の小包こそ、わたしの宝箱。「ママ、こんなに絵本。どうするのー?」と娘に問われてしまいますが、これはママの心の栄養なのです。 わたしはずっと視覚人間でした。今から思えば、観ることも、聴くことも、実際にしてみる…

絵本と漫画

一人のために紡がれた作品が絵本とすれば、漫画は一般大衆のために売ろうとする作品が漫画。いずれも感動を呼び起こす作品であろうが、決定的に両者を隔てる要因は「心と言葉」のあり方にある。商業主義と消費主義に絡む漫画は、だから個人的に、どうしても…

bk1の店頭で思ったこと

以下は、bk1のトップページから。 ちびくろサンボ【オリジナルイラスト5点収録】 『ちびくろサンボ』 1927年にアメリカのマクミラン社より刊行された「LITTLE BLACK SAMBO」を基に、ドビアスの絵をできるだけ忠実に再現。日本版でカッ…

ママ、笑って!

「ママ、笑って!」――。最近、娘から言われっぱなしです。わかっています、自分から笑顔が遠のいてしまっていることぐらい。お手伝いしている小学校にて、やはりここの子どもたちとの文化が合わないのですね。嫌なことばかりが目についてしまい、自分でも嫌…

出版不況と言うけれど……

米国の場合、売上は減ってはいないみたい。パブリッシャー・ウィークリー誌で「○○四半期は売上増」とかの見出しをよく目にするし、深刻な雰囲気はあまり感じられない。あくまでも個人的な感触だけれども。 日本の場合、出版は商売という印象が強いけれど、こ…

Room105 うるさい教室

主人の担任するクラスについて、いつか記しておきたいと思っていた。まったく不思議なクラスなのである。たぶん学校一、騒がしくて、うるさくて、まとまっていないクラス。ところがその反面、学校一、学力成果*1が上がっているクラスでもある。 学校一まとま…

わたしを巡るキーワード

ふと記録しておきたくなったので。 海、絵、歌、色、ここまではすんなり出てきたけれど、このあとから思考回路で道草。裏庭、時間、運動、教会。10にしようと思うとあと2つ、森、実。

娘の小箱

3日前に読んだ『The Apple-Pip Princess』の小箱を真似て、娘が自分用の小箱を作っていました。苺の入っていた箱にベージュのコールテンを貼り付け、中にはセレニティが母親から授かったものと同じものを何とか工夫して詰め込もうとしているようでした。 ち…

Writing Techniques that we learned from Kevin Henkes ライティングの復習

Splitting the dialogue Using difference sentence starters Show & tell Use the words that spark the imagination Building suspense Connected ending

まとまろうとしない大人

本日2・3年生のクラスは担任が休みで、この春から実習を続けている実習教員を中心に授業がなされた。もちろん正規教員である担任の代わりということで、代替教員もついていた。……で、この代替教員の態度に、わたしは疑問を感じずにはいられなかった。 午後の…

絵本リスト作り

リクエストにお応えして「おすすめ絵本リスト」*1,*2を作成する作業が、楽しくてしかたありませんでした。子どもたちの小さな頃を振り返ったり、自分の気持ちを幼少期に戻したり。「絵本=時間」をあらためて実感し、その心地よさに浸りました。 今後も希望…

地元図書館訪問

2年生のクラス20名で地元図書館を訪ねた。目的は、現在ライティングのクラスで取り組んでいるリサーチ用のノンフィクション本を借りるためである。うーん……というか学校図書館の範囲で十分なのではないかと思ったが、社会体験の一環という担任の要望で生き帰…

synthesizing と summarizing

総合化と要約化。総合のほうは、その本が何のために書かれたかを記す。人生指南、教訓、哲学的な意味を含む。要約はそのまま要約。事実を端的に記す。2・3年生のクラスでは、現在この2つに取り組んでいる。

ワシントン州の人気絵本

毎年ワシントン州の小学生たちが、ノミネートされた絵本について人気投票する催しがある。主人の小学校では、『Scaredy Squirrel』(邦訳『こわがりやのクリス だっしゅつだいさくせん』)(Scaredy Squirrel こわがりこりす - 絵本手帖)が一番人気。このリ…

スイミーの読み語りから

2年生の教室で『Swimmy (Knopf Children's Paperbacks)』(邦訳『スイミー―ちいさなかしこいさかなのはなし』)を取り上げた。今月は、"inferring"と"big idea=theme"が学習課題。 読み終わった後、サブの先生が質問した。「このお話で、みんなが学んだこと…

フリーブック・イベント

本日は、今年最後のフリーブック・イベント。朝9時過ぎに図書館を開き、準備。毎度のことだけど、人気本は妖精シリーズ、動物ノンフィクション系。反対に誰も手を伸ばさない傾向にある本は、歴史ものだった。今月は学校全体で「詩」の単元に入っているので、…

石井桃子さんから思うこと――「好きを貫く」

「よい本を子どもたちに届けたい」――この一心で児童書の執筆、海外作品の紹介に尽力された石井桃子さんは、つねに自分の心に火を灯してくださる存在です。もちろん作品を通してのみの出会いだけですが、その情熱を生涯貫いてこられた気高さに自分は今もただ…

アマゾンのくるくるウィジェット

「くるくるウィジェット」をセットしてみました。三角の矢印を上に下にと押すと、おすすめ絵本がくるくる回りながらお目見えです。観覧車のようで楽しい。わたしが乗っているわけではないのですが、一人でくるくる押してしまいます。 今はとりあえず「2008年…

存続の可能性もあり

13日付チルドレンズ・ブックシェルフに、3人の経営希望者が挙がり、書店存続*1可能性ありの記事が出ていました。ぜひ、そうなって欲しいものです。Rさんは別の書店に移ってしまいますが。 *1:お気に入りの絵本・児童書専門書店閉店…… - 絵本手帖

お気に入りの絵本・児童書専門書店閉店……

10日付けのeメールにて、淋しいニュースを知りました。ご夫婦により当地で経営されてきた絵本・児童書専門書店が、今年6月で閉店*1となるお知らせです。お孫さんと過ごす家族の時間を大事にしたいとのことで、同分野に博識の店員Rさんは、別の(こちらもお気…

mariabの読書ブログ The Book Fairy

「継続は力なり」とは言いますが、昨夜、この「力」に魔法がかかり娘に乗り移ったのではないかと思うハッピーなできごとがありました。 ここのところ多忙が続き更新が途絶え気味でしたが、それでも絵本手帖でのレビュー執筆は開設以来ずっと日々の楽しみにな…

秋の妖精…木の葉の妖精ドレス…

今年のハロウィンは久々にコスチューム作りに夢中になりました。この様子は、id:ie-ha-te-naさんの「10月のサプリ賞」*1で取り上げていただきました。どうもありがとうございました。 今秋から娘が新しい小学校に通い始めたこともあり、何か記念に残ることが…

ブックレポート/ブックフェア雑感

小学3年生のクラスで人気の読み物と言えば、まずハリー・ポッターシリーズ(最終巻『Harry Potter and the Deathly Hallows (Harry Potter 7)(US)』)が挙がる。ブックレポートのタイトルを見ていると、必ず数人の生徒が巻は違えど取り上げている。マジック…