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14 Cows for America 有事をどう生きるか

"14 Cows for America"は、ケニア人留学生ウィルソン・キメリ・ナイヨマさんの911同時多発テロ事件体験をつづったノンフィクション絵本。ケニアに帰国した際、村人たちにニューヨークの惨事を伝え、地元では命の糧とされる「牛」を捧げることで、被災者たち…

Wangari's Trees of Peace ワンガリさんの平和の木

英語に"Less is more"という表現があるのですが、2004年ノーベル平和賞を受賞したワンガリさん*1を描く『Wangari's Trees of Peace: A True Story from Africa』を読み、その真意を教えてもらった気がします。大切なふしめのできごとだけを取り上げ、インパ…

The Princess and the Pea アフリカを舞台にした えんどう豆の上のおひめさま

『The Princess and the Pea』は、アンデルセン作「えんどう豆の上のおひめさま」の舞台をアフリカに移したお話です。作者のイザドラはアフリカに何度か住んだことがあり、このおとぎ話のアフリカ版が作れないかとずっと案を練っていたそうです。 王子の出会…

A Mama for Owen オーウェンとムゼイのイラスト絵本

世界的に有名になったかばのオーウェンとかめのムゼイ。彼らの物語を美しいイラストで描いた絵本が『Mama for Owen (Rise and Shine)』です。ドキュメンタリーと違い、人間はまったく登場しません。純粋にオーウェンがムゼイを母親として慕う、哺乳類、爬虫…

Owen & Mzee: The Language of Friendship かばのオーウェンとかめのムゼイ、その後

かばの赤ちゃんオーウェンと130歳のかめムゼイ――。親子、あるいは親友同士のような彼らの仲良しぶりは『Owen & Mzee : the True Story of a Remarkable Friendship (Owen and Mzee)』で紹介されました。『Owen & Mzee: The Language of Friendship (Owen and…

The Story of Coffee コーヒーのお話

バイオリンの帰り、息子といっしょにスターバックスに立ち寄った。とてもいいレッスンだったので、ちょっと奮発。彼はマリオンベリー・マフィン、エッグ・ソーセージ・マフィンにデカフ・モカ、わたしはオレンジ・モカを頼んだ。もともとお茶党なのだけど、…

おとうとは青がすき

『おとうとは青がすき―アフリカの色のお話 (世界の絵本)』(原書『Chidi Only Likes Blue: An African Book of Colours』)は、身近な色を通してアフリカの暮らしや文化を知る写真絵本です。お姉ちゃんのンネカが弟のチディに色の名前を教えながら、彼女の日…

I LOST MY TOOTH IN AFRICA アフリカで歯がぬけたら

『I Lost My Tooth in Africa』は、オレゴン州ポートランド在住画家と彼の娘――しかも彼女は1992年生まれ!――による共同制作絵本である。作者が8歳のときに書いたお話に、お父さんが絵を加えてできあがった。さらに特別なことは、このお話自体、作者の妹の実…

ケニアの暮らし

ケニアの生活を少年の1日を通して愉快に描く『For You Are a Kenyan Child (Ezra Jack Keats New Writer Award)』(邦訳『ぼくのだいすきなケニアの村』)は、まず表紙のおおらかでカラフルなイラストに魅せられた。ところがこの絵本、イラストだけじゃない…

アースマザーの1日

息子のアフリカ・プロジェクトに合わせて『Earth Mother』を読んでいた。 アースマザーは、自然を司る母。彼女が大地を歩き、海で泳ぎ、山に登れば、自然の姿が眩しく輝き出す。そこに登場するのが、人間と蚊と蛙。三者はそれぞれ自分たちが暮らしやすいよう…