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ムーク せかいをひとまわり

原書はフランス語。英語版を見てかわいいなあと思っていたら、日本語版『ムーク せかいをひとまわり』も出たみたい。くまのムークといっしょにせかいをぐるり。 以前、娘にプレゼントした読み物のアートを担当したイラストレーター。70年代っぽいイラスト…

Rubia and the Three Osos スペイン語でたのしい3びきのくま

"Rubia and the Three Osos"は、誰もが知っているお話をとおしてスペイン語の単語が学べる絵本。よく知られているからこそ、作中の「くま」「スープ」「パパ」「ママ」「ぼうや」「熱い」「冷たい」などの単語を外国語にすりかえても、お話はちゃんと伝わる…

Bedtime for Bear 男の子の習性

冬眠しようとしているところに、アライグマの友だちが遊びにきた。断るにもかかわらず、遊ぼう、遊ぼうとひきさがらない。「ねようとしているところなんだよ、くまはねるんだ!」と言い終わったところに、雪の玉がポーンと顔に命中。怒ったくまは雪の中に転…

What About Bear? 仲間はずれ

鮮やかなパステル画に惹かれて"What About Bear? (Goose and Bear Stories)" を開いた。 くまとあひるが仲良く遊んでいるところに、きつねが仲間入り。するとたちまち仲良し関係がぎくしゃくしはじめて……。がたいが大きなくまは、きつねに煙たがられて、仲間…

Me and You アンソニー・ブラウンの3びきのくま

"Me and You"を読み、久しぶりに「アンソニー・ブラウンの絵本」にお目にかかれた気がした。家族愛を描く傑作としては、『すきですゴリラ (あかねせかいの本 (12))』以来と断言してしまいたいぐらい。それこそ、英国の絵本の魅力がぎゅうぎゅうと詰った秀作…

Old Bear and His Cub おじいちゃんぐまとこぐま

人生を長く歩んできた姿と、これから長く歩もうとする姿。"Old Bear and His Cub (Little Cub)"には、そんな2匹のくまの愛情がたっぷりと描かれる。 おじいちゃんぐまは、こぐまを心から愛している。だから、こぐまは最初は抗ってみても、おじいちゃんの真…

A Bedtime for Bear きむずかしいクマとおきらくネズミ

"A Visitor for Bear (Bear and Mouse)"(邦訳『おきゃく、おことわり?』)のおおくまさんとこねずみのコンビが戻ってきました。今度は、ベッドタイム・ストーリー"A Bedtime for Bear (Bear and Mouse)"。「おやすみなさい、おおくまさん」……みたいな雰囲…

We are Going on a Book Hunt きょうはみんなで本さがし!

先々週から小学校の仕事が始まり、けっこううきうきしている。うーむ、このうれしさは何だろう。今年は新しい先生、Ms.Hのクラスでお手伝い。30代前半ぐらいの中堅の先生で、彼女の教室で時間をともにすることがすごく楽しい。わたしのあまりよく知ら…

Don't Spill the Beans! とびっきりのおたんじょうび絵本

「これ、ひみつにしておいて、ってことだよ」と娘にタイトル"Don't Spill the Beans!"の意味を教えてもらった。何を秘密にしておくのかな? もじもじ、ひそひそ、けんめいに「何か」を知らせまいと動物たちが作り顔。みんな真剣ね。そして最後に、ジャジャー…

Bear Flied High ふたたび、くまさんといっしょ

"Bear Flies High"には、子どもの頃に体験した夏が詰っている。青い空、白い雲、光る風、波しぶき。でも、この絵本の中では、くまさんもいっしょ。夏の始まりを再現しながらページをめくった。 浜辺を走り、空を見上げて「飛びたいなあ」とくまさんは夢を描…

Bunny Days ふわふわウサギたちのお話が3つ、でも……

"Bunny Days"は、表紙を目にした瞬間にイースター用と思いました。デビュー作だった文字なし絵本"Wonder Bear"(『魔法のしろくま』)の、あのクマさんも見えます。はっきりとした色合いと大判の迫力で構成した前作とは異なり、こちらはオレンジ、黄緑、青の…

How Many Baby Pandas? コロコロパンダがいっぱいの数の絵本

コロコロ、フワフワ、そしてシロクロ。この白黒デザインの完璧とも思える配置には、丸くて柔らかそうなイメージ以上に、いつも目が釘付けだ。竹林の中でゴロンゴロン、コロンコロン。初めてパンダを見た人々は、どんな気持ちだっただろう。中国の奥地で生息…

Roawr! 空想の世界へ

オランダ人イラストレーターによる米国デビュー作"Roawr!"。「ガオー!」と言ううなり声を聞き、あたりが少しずつ森になっていく流れは、『かいじゅうたちのいるところ』を想起した。大御所絵本よりもこちらのほうが、ちまちまと現実に近い描写を挿入してい…

Addis Berner Bear Forgets 雪の日のくまさんは……

都会に出てきたくまのアディス。街はあまりにも巨大で騒がしく、ふと、彼は何のために街にやってきたのか忘れてしまった。そこで出会う人々の喜怒哀楽は、クリスマスを迎え、一年を振りかえるのにもお似合いの光景だ。ひとりぼっちの街角には、アディスと同…

Big Smelly Bear 友だちづくりの絵本

『Big Smelly Bear』は、不精で体も洗わない面倒くさがりや、おおくまさんの物語。あまりにも汚れているので、どこからともなく匂いもぷう〜ん。そんなこんなで森の動物たちから避けられていたけれど、本人はまったく気にしていなかった。でもある日、背中が…

ヘンリー フィッチバーグへいく

『ヘンリー、フィッチバーグへいく (世界傑作絵本シリーズ)』(原書"Henry Hikes to Fitchburg")は、思想家でナチュラリストのヘンリー・デイビッド・ソロー著「ウォールデン-森の生活-」を基に、人間と自然のかかわりを描いた絵本です。登場するくまのヘン…

くまの絵本

「クマ」はテディベアの存在もあり、絵本の中ではもっとも子どもに身近なキャラクターに感じられます。そこで、以前からずっとまとめたいと思っていた「くまの絵本」リスト。雪のちらつく15年前の夜に誕生した息子を想いながら作ってみました。◆をクリックす…

Wonder Bear 今年のクリスマス・プレゼント その1

どこへ足を運ぶにもクリスマス・プレゼントへの想いが駆けめぐり、あれにしようか、これにしようか――今週が一番迷いに迷うころではないでしょうか。その点「贈り物は本」と決めておくと、それだけで目的地がはっきりするので非常に助かります。娘には今年、…

The 3 Bears and Goldilocks リアルなくまさん一家

おとぎ話絵本と題してしまったけれど、『The 3 Bears and Goldilocks』に出てくる金髪の女の子、くまさん一家はみな、現実の世界で生きているようなキャラクターとして描かれる。 お父さんから「危ない冒険はしないでね」と注意されても、耳にした次の瞬間に…

ゆうかんなミミと大きなクマさん

クリスマスがテーマではないけれど、今頃の季節にぴったりの、ほっこり心のあたたまる絵本に出会いました。ティファニー・ビークのイラストということで、これだけでもうほろり――絵本との恋に落ちてしまうのですが、しかし、文章を読むまでわかりません。で…

Paddington Bear パディントン、おたんじょうびおめでとう!

本日のグーグル・ロゴは、パディントン・ベアです。50歳のお誕生日、おめでとう! 娘がハロウィンにはパディントンになろうか……と話していました。 Happy 50th Birthday Paddington Bear!

Old Bear くまさんのゆめ

ブックフェアが終わり、秋の深まりとともに新学期の教室も落ち着きを取り戻し始めました。今年の低学年作文指導は、ケビン・ヘンキーズ――先生たちがみな「ヘンクス」でなく「ヘンキーズ」と呼んでいるので後者にならいます――の絵本を通して大々的に行われる…

Big Kicks

ジャズを好み、切手収集を楽しむ大きなくまどんは、サッカーなどしたことがない。ところが、メンバーが足りないマイティー・ジャイアンツのために借り出され、急きょ試合に出ることに。体が大きく小回りの効かないくまどんは失敗を繰り返すけれど、最後にと…

くまとやまねこ

丁寧に真心を込めて紡いだ絵本は、それだけで心に染み入ってきます。時間こそが唯一、死の傷心を癒し、心の新生に向かわせてくれる存在なのだ、と『くまとやまねこ』を読み、あらためて思い返しました。死に直面し、乗り越えていくくまの心情が丹念に描かれ…

テディベアに そだてられた おとこのこ

『テディベアにそだてられたおとこのこ』はジェニー・ウィリスの絵本ということで読んでみましたが、思わくが外れてしまったかもしれません。娘は原書『Boy Who Thought He Was a Teddy Bear, the: A Fairy Tale』ですでに知っていて、いっしょに読んでくれ…

Ottoline and the Yellow Cat

『Ottoline and the Yellow Cat』は、ミステリー好きな中学年くらいの女の子が喜びそうな作品です。作者クリス・リデルは名前を日本風にしたら、日本の少女漫画家と見分けがつかないのでは――細かな線描写から日本の少女漫画のような印象を受けました。 主人…

Paddington Here and Now

先日、「ピーターの本を買いに行こう!」と出かけた書店で娘が手にしたものは、くまのパディントンのぬいぐるみでした。ちょうど『Paddington Here and Now』を読んでいたこともあり、わたしが勧めました。 帰ってきてからパディントンのテレビシリーズを見…

Bear's Day Out 「きょうはみんなでクマがりだ!」の続き

マイケル・ローゼン文、ヘレン・オクセンバリー絵『きょうはみんなでクマがりだ (評論社の児童図書館・絵本の部屋)』(原書『We're Going on a Bear Hunt』)の続き絵本と聞いたら、注目せずにはいられません。『The Bear in the Cave』(米国版タイトル『Be…

Don't Worry Bear しんぱいしないで くまくん

『Thank You Bear』*1のくまくんシリーズ2冊目は、『Don't Worry Bear』。今度は友だちのあおむしを思いやる姿が描かれる。さなぎの中に姿を消したあおむしが心配でならないくまくん。「しんぱいしないで」と言われたけれど、落ち葉が舞い、雪が降っても、ず…

A Visitor for Bear おもいがけないおきゃくさま

孤独を好むおおくまさんのところに、ちっちゃいねずみがこんにちは。ねずみは表の戸からやって来ただけでなく、戸棚のおわんの中だったり、引き出しの中だったり、冷蔵庫の中だったり、所を変えてひょっこり顔をのぞかせます。そのたびにおおくまさんは「や…