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Binky to the Rescue ねこ好きさんへの贈りもの

"Binky to the Rescue (A Binky Adventure)"は、猫好きさんにはたまらないコミカルな絵本だ。ふとっちょ猫ビンキーの生態をコマ割りで描写するコミックのような作品なのだけれど、作風は絵本そのもの。主人公のビンキーがときに擬人化され、独自の冒険に挑む…

Mog's Christmas モグのクリスマス

"Mog's Christmas"(邦訳『モグのクリスマス』)は、モグ・シリーズの中でさいしょに出会った絵本です。その後、シリーズはすべて読みましたが、このクリスマス絵本が一番愉快でした。お話は、ふとっちょタビ猫モグの、とあるクリスマスの光景を描きます。 …

Three Little Kittens 3びきのこねこ

雪の収穫感謝を迎え、うちの猫たちは家の中でぬっくぬくの毎日を楽しんでいる。ふだんは外で遊んでいる彼らが家の中でのんびりしているのを見ると、なんだか、ほっこりしあわせ。とくに太っちょタビ猫デュークのごろごろぶりは、見るものに季節のぬくもりを…

Bandit's Surprise 猫のバンディット2冊目

以前に紹介したタイトルは何だったっけ?……と掘り起こしてみたら、こちら。 →Bandit - 絵本手帖 第2弾の"Bandit's Surprise"は、飼い主のミシェルが小猫のミッツィを家に連れてくるところから始まる。設定からご想像のとおり、バンディットはミッツィをうま…

モーさんの新しいシリーズ絵本

小1の読書コーチで、Dといっしょに"Cat the Cat, Who Is That? (Cat the Cat Series)"と"Let's Say Hi to Friends Who Fly! (Cat the Cat Series)"を読んだ。モーさんの新作シリーズ、しかもゾウくん&コブタちゃんシリーズよりもさらにシンプルになった語…

Woof: A Love Story ある愛のうた――犬と猫編

"Woof: A Love Story"は、ある日突然、恋に落ちる犬のお話。悲しいかな、いくら愛を伝えても彼の「ワンワン」は猫には通じないのである。あきらめた犬がトロンボーンを吹き始めると……。 豊かな文章力でつづられる恋物語だった。コラージュ使いのイラストが、…

ニャゴマロくんとチイヒゲちゃん

わあ、何てかわいらしいタイトルでしょう。このたび邦訳の出た『ニャゴマロくんとチイヒゲちゃん―もうひとつのあいのものがたり (児童図書館・絵本の部屋)』は、うちのデューク、ギャビコンビに似ている2匹のお話なので原書シリーズから大ファンでした。実は…

モペットちゃんのおはなし

ここのところ夕べの日課は、家族みんなで猫たちと時間を過ごすこと。夕食が済むと、誰か誰かがこねこのギャビィ、太っちょ王さまデュークと遊び始めます。番犬スクーターのかたわらで。 ふわふわ、もじゃもじゃの毛が気持ちよくて、みんなで撫でてばかりです…

Posy こねこのポージー 

こねこのシマ猫を描く『Posy』は、もちろんイラストも十分に魅力的なのだけれど、それ以上に言葉のイメージが可愛らしい。韻を踏んだリズムと合わせ、言葉だけで十分にこねこと遊べる詩の世界が広がっていく。メンタル・イメージの威力、ここにあり。 メンタ…

猫好きさんに贈る、ねこの絵本リスト

寒い日が続きます。そんな日は家の犬猫トリオの存在が非常にありがたく感じられ、感謝。ということで「猫はこたつで丸くなる」ようなぬくもりを求め、今日はおすすめ「ねこの絵本」リストを挙げてみます。まだまだありますので、随時、加えていきますね。◆を…

Little Beauty 美女と野獣おちゃめナンセンス絵本

何と言おうか、アンソニー・ブラウンだからこそなしえた、おちゃめな美女と野獣の世界。『Little Beauty』(邦訳『ゴリオとヒメちゃん (児童図書館・絵本の部屋)』)は、大人かわいい2匹の関係をリアリズムと素描にユーモアを絡めて描く、きわめて稀な絵本で…

Please Don't Tease Tootsie お花にかこまれたかわいいペットちゃん

もろに娘、息子のテイストにぴったりな絵本が『Please Don't Tease Tootsie』です。ペットたちの表情、子どもたちの行為、お花に囲まれたしあわせいっぱいの見返しイラスト……どの視点からも、うちのために作られたのでは……と思えてしまいます。 絵本にストー…

There are cats in this book 今年のクリスマス・プレゼント その2

娘への絵本2冊目はこちら『There Are Cats in This Book』。ねこちゃん3匹が読者に語りかけるユーモラスな仕掛け絵本です。「ページ、めくってー」など、こちらを見つめて直接話かけてくる親しみいっぱいの言葉に、娘はたぶん「おもしろ〜い」を連発するは…

Houndsley and Catina and the Quiet Time 犬猫たちの静かな冬

『Houndsley and Catina and the Quiet Time: Candlewick Sparks』は、ハウンズリー&キャティーナ・シリーズ*1の冬のお話。 このシリーズは子ども向けの初級読本ではあるのだけれど、2匹が独身男女の友情物語を演じているような、大人の雰囲気をほのめかし…

South 南をめざした 1ぴき 1わ

聖フランシス日にふさわしい1冊は、『South』。ネコくん*1とことりちゃんの交流がハートにしみる、秋にぴったりの文字なし絵本です。 秋も深まった頃、はだか木の下に、仲間とはぐれてしまったことりちゃんが1羽。誰もいないのでエーン、エーン。泣きはじめ…

Yoko Writes Her Name 異文化間コミュニケーションの絵本

『Yoko Writes Her Name (A Yoko Book)』は、異文化間コミュニケーションを主題に描いた絵本『Yoko』のシリーズ最新絵本。たまたま、というか作者の好みなのか、ねこのようこちゃんは日本人の設定になっています。かんたんな読み物シリーズでは、かなりの数…

くまとやまねこ

丁寧に真心を込めて紡いだ絵本は、それだけで心に染み入ってきます。時間こそが唯一、死の傷心を癒し、心の新生に向かわせてくれる存在なのだ、と『くまとやまねこ』を読み、あらためて思い返しました。死に直面し、乗り越えていくくまの心情が丹念に描かれ…

Ottoline and the Yellow Cat

『Ottoline and the Yellow Cat』は、ミステリー好きな中学年くらいの女の子が喜びそうな作品です。作者クリス・リデルは名前を日本風にしたら、日本の少女漫画家と見分けがつかないのでは――細かな線描写から日本の少女漫画のような印象を受けました。 主人…

Splat the Cat

『Splat the Cat』のネコちゃん、なかなか可愛いです。転校生なのか、ホームスクールをしていて学校に行く決意をしたのか。理由はいずれにしても、初めてネコ学校に通う不安、発見、喜びが、コミカル&ラブリーなイラストで描かれています。 ふわふわ猫毛と…

Bandit

『Bandit』は、猫バンディットの引っ越しストーリー。人間と異なり、即座に新しい環境に馴染めない「猫ごころ」を巧みに描いています。 劇画コミック風で大きなコマ割り、吹き出し付きときているので、何となくグラフィック・ノベルズの絵本版に見えたりも。…

Chester 太っちょ猫チェスターのお遊び絵本

娘の誕生日に贈ろうか、どうしようか……と悩んでいた絵本が『Chester』。いたずら猫のチェスターが絵本の内容を自由自在に書き換えてしまうお話で、チェスターの風貌と茶目っ気ぶりが本作品の魅力になっている。「あるところにチェスターというネコがいて……」…

Grumpy Cat うちのデュークにそっくりな猫

これは大きな絵本(縦横32センチ×25センチ)です。そこにこの「ムッ」とした表情。色と形もうちのデュークにそっくりで、表紙を見ただけで「デュークだー」と盛り上がりました。(ただ娘曰く「デュークは眉間にMの字の模様がある」ということでした。よく見…

5ひきのねこのゆめ 全5冊

『5ひきのねこのゆめ(5冊セット)』復刊。「ほっきょくぐま ねこ」「かに ねこ」「くも ねこ」「おうむねこ」「ぞう ねこ」の5冊です。どんな猫ちゃんに出会えるか、ニコラ・べーリーの描く猫ワールドに注目です。原書でも書影がないのですね、残念。 amazon…

A Kitten Tale 4匹ねこの物語

ねこはコタツで丸くなる――と、ならないのが『A Kitten Tale』の猫たち。でも、4匹目の猫を除いて、みんな「雪はきらいだよね」と申し合わせていたのが、いざ雪が降ってみると話が変わってくる。4匹目の猫は、最初から雪を心待ちにしていた。 巡る四季の美し…

10ぴきの いたずらねこ

教会暦では祝祭日の前に必ず、慎んで待つ期間が置かれている。復活祭の前は大斎節(レント)、降誕祭の前は降臨節(アドベント)というように。いずれも慎みの「紫」が象徴の色となり、お祝いの「赤」を静かに待つ日々を送る。 お祝いの赤。クリスマスの赤。…

風車小屋ねこカッチェ

『風車小屋ねこカッチェ』は、絶対11月に読みたいと思っている絵本。ところがいつも見慣れていた表紙が、ここにきて見つからない。1年間待ったのに、時期を逃すとは不覚。あせりながら本棚を整理していると、下の方に平積みで埋まっていることがわかった、や…

Dogs and Cats, Cats and Dogs 犬猫・猫犬 さかさま絵本

『Dogs and Cats』は、犬と猫の生態、おもしろ知識をそれぞれ表紙、裏表紙から解説するノンフィクションさかさま絵本です。 さかさま絵本なので、表紙は何も犬でなくていいのですが、アマゾンの登録は犬の表紙でした。猫の表紙には赤地にチャコールグレーの…

The Perfect Nest 完璧すぎるのも災難!

猫のジャックは、カンペキな「巣」を作ろうと奮闘していました。柔らかいわらを敷き居心地のいい巣を作れば、そこにニワトリが美味しい卵を産んでくれると思ったのです。産みたての卵で作るオムレツのことを考えるとジャックの胸は弾みました。さて、こうし…

The Secret Life of Walter Kitty ウォルター・キティ――自称ファング――の知られざる側面は……

「Here, kitty-kitty-kitty!」という声かけは、猫を呼び寄せるときのお決まり表現です。のっけから飼い主の奥さんにこう呼ばれ、迷惑そうな顔をしているのが『The Secret Life of Walter Kitty』の主人公、トラ猫ウォルター。いたずら盛りで叱られてばかりな…

When Gorilla Goes Walking 愛しき太っちょ猫ゴリラ

一人っ子のセシリアが猫を飼い始めます。その名も「ゴリラ」。グレイの太っちょ猫は、人懐っこくて、ちょっぴり嫉妬屋さん。初めてやってきたその日から、ゴリラはセシリアにとって、なくてはならない存在になりました。 『When Gorilla Goes Walking』は、…