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The Chiru of High Tibet チベットカモシカ チルーを守る

密猟により激減していたチベットカモシカ、チルーを守るノンフィクション絵本。 チベット北部に生息するチルーの毛はやわらかくてあたたかく、シャトゥーシュ(毛糸の王さま)と呼ばれている。ただ、そのために密猟があとを絶たず、絶滅の危機に直面していた…

The Pet Dragon: A Story about Adventure, Friendship, and Chinese Characters 漢字を紹介するゆかいな冒険絵本

ドラゴン、老婆、万里の長城――主人公の女の子リンがまるでムーラン*1のような衣装を身に着けているかと思いきや、時代設定は実は現代。中国を訪れ「漢字」に魅せられた作者が、近代化の波が押し寄せる北京を舞台に「漢字」の紹介と冒険をドッキングさせたユ…

Happy Chinese Lunar New Year! 恭喜發財!

春節初日。娘は「恭賀新年 Happy Lunar New Year!」のメッセージをつけたねずみの飾り鉛筆を30匹、クラスメイトにプレゼント。おめでたいことに、ペニーが初めての卵を本日産みました! ミントグリーンのような薄緑色の卵です。 主人のクラスでは、ねずみの…

D is for Dragon Dance 春節を祝う絵本 中国本土風のイラストがいい

春節を前に、心惹かれる絵本に出会う。中国正月を紹介する絵本は多くあるけれど、どれも米国に輸入された(中国系米国人の)お祝いの雰囲気が漂い、中国本土らしい〜と感じるイラスト絵本が少ないなあと感じていた。ノンフィクション写真絵本は、なんとなく…

UNCLE PETER'S AMAZING CHINESE WEDDING ピーターおじさんのけっこんしき

文化継承って、お金のかかるものだ。お節準備をしながら、いつもつくづく思う。渡米したばかりの頃など、和食材の高さに閉口して、日本食が食べられなかった。お金という余裕――今もまだ完璧でないから、うちでは日本文化継承度数がかなり低い。『Uncle Peter…

Ruby's Wish ルビーのねがい

今年の中国正月は、バレンタイン直後の2月18日。同じ色、赤がシンボルとなるお祝いを意識して『Ruby's Wish』を娘と読む。19世紀の中国を垣間見る絵本として読むのも楽しい。 ルビーのおじいちゃんは、米国ゴールドラッシュで巨万の富を築いた数少ない中国人…

Liu and the Bird: A Journey in Chinese Calligraphy リュウとゆめのとり かんじの旅

日常生活で興味の湧くことがあるとしたら、それは主に「how=どんな風に、どんな感じ」で表せるものになる。つまり5W1Hのうち、残りの「when=いつ、where=どこで、who=誰が、what=何を、why=何故」にあたる部分にまったく興味がない。5Wは唯一、…

たなばた

知っているはずのお話なのに、読み返してみて新鮮な驚きを体験した『たなばた (こどものとも傑作集)』。透明感あふれる水彩が天の川でのロマンスを淡く描き出し、ぽうっと甘美な思いに浸っていました。 天の川で水浴びをしていた際、着物を隠され飛べなくな…

木蘭歌

花木蘭とは、ディズニー映画にもなったムーランのこと。たまたま隣家でビデオを見せてもらい、娘が大ファンになった。そんなことを思い出し、息子と『Song of Mu Lan』を読む。個人的にこの絵本、大好きなのだ。中国では教科書に掲載されるほどの有名な故事…

悠久の時を知る魔よけ獅子

『The Little Stone Lion』(邦訳『ちいさなこまいぬ』)は、言葉少ない語りかけ故に深く心に染み入る秀作絵本。わたしの知る中国絵本は台湾の作品がほとんどだったけれど、この作品は中国本土出身、北京在住作家によるものだ。だからなのかどうなのか、描か…