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Fred Stays with Me! いつもフレッドといっしょ

絵本はたっぷり読んでいたのに、書いている時間がありませんでした。演奏会、発表会、オールスターゲーム……と子どもたちの行事続きで、気が付けば夏休みに突入して2回目の週末を迎えるところ。空いてしまった10日間はまた、つぶやきコーナーにでもしようか…

Bad Dog, Marley! いたずらマーリー

子犬の頃はかわいかったのに、大きくなったら困ったことばかりしてしまう犬のマーリー。『Bad Dog, Marley!』は、愛犬家にはたまらない一冊では。イラストが説明的でビジュアルアートを堪能する絵本ではないのだけれど、マーリーの巻き起こす事件に共感が湧…

ママ だいすき

息子が小さな頃のこと。あれは確か水泳教室に通っていたときだから、2歳半から3歳ぐらいだっただろうか。車に乗り込んでわたしがエンジンをかけようとしたとき、ふとうれしそうに「ママ、だーいすき!」と言った。ちょうどわたしの友人もいっしょにいて、…

Winter Afternoon お母さんと子どもの喜び

人差し指で曇りガラスに絵を描いて、ひんやり冷たくなった指先などまったく気にもせず、あっという間に曇りを拭ってしまうお絵かきは子どもが大好きな遊びです。透明になった部分から見える向こう側の世界をのぞくことも、ちょっとした楽しみだったり。スペ…

Little Mama Forgets 老いと向き合うおばあちゃんを慕う絵本

おばあちゃんは、あたたかい。自分の根っこの部分を見守ってくれた人という印象がある。お母さんは、家のことや小さな子どもたちのことで忙しいのだが、そんなときもいつもいっしょにいてくれたのがおばあちゃんだ。 『Little Mama Forgets (Melanie Kroupa …

I Will Hold You 'Til You Sleep あなたが眠りにつくまで

『I Will Hold You 'til You Sleep』を手にしたとき、二つの感情を味わった。親子の愛情を描く美しい絵本への憧憬と、ヨーロッパ系家族のみを描くイラストが他の文化背景を持つ子どもたちにどう伝わるだろうかという懐疑心と。作品はため息が洩れるほど繊細…

ROAR OF A SNORE いびき グーグー

ママ、いびきかいてたよ――。子どもたちのその一言にショックを受け、なんとなく手にとってしまった絵本が『Roar of a Snore』。プラットのイラストに惹かれたという理由もあるけれど……。いびきー? 本人の自覚がまったくないので、不思議なものだなと思って…

Daddy Kisses, Mommy Hugs, Daddy Cuddles, Mommy Lovesの4冊

クリスマス絵本が50%引きセールとなっているお隣りで、ハートの飾りといっしょに並んでいるのがバレンタインに向けた絵本群。モール内の書店に並ぶAnne Gutman & Georg Hallensleben コンビのボードブック絵本シリーズ『Daddy Kisses』『Mommy Hugs』(邦訳…

すきなの だあれ?

金曜日に小学校で合唱クラブの発表会があった。娘はいつものようにニコニコ顔で壇上へ。歌よりも、彼女の笑顔をずっと眺めていた。勉強よりも何よりも、わたしは息子、娘の笑顔が自慢だなあ。彼らの笑顔が一番のビタミン剤。 なので夜は娘と『すきなのだあれ…

Little House on the Prairie 大草原の小さな家

息子がスキーに行っている間、風邪気味の娘といっしょにジグソーパズルに興じる。その間、義母がTVランドを付けてくれた。放映中だったのは、『Little House On The Prairie CD』。小学生の頃夢中だったテレビシリーズも、こちらに来て歴史を知るにつれ、自…

I'm not a baby! ぼくは あかちゃんじゃない!

どんなに成長しても、親にしてみれば子どもは子ども。ときはビクトリア朝時代。レオターディ一家の末っ子レオは、パパ、ママ、おねえちゃん、みんなから赤ちゃん扱いされている。赤ちゃんの頃ならまだしも、学校に通うようになっても、働くようになっても、…

Love You When You Whine どんなときも だいすき!

『Love You When You Whine』――Emily Jenkinsの絵本*1、*2ということで手にしたら、イラストはSergio Ruzzier(ルッツィア?)! ちょっとお得な気分でページをめくったけれど、この手の母と子の愛情を歌う絵本に、彼のイラストは合わなかったかもしれない。…

すきすき ちゅー!

登校前に時間があったので、娘と『すきすきちゅー!』(原書『Hey, I Love You!』)を読んだ。晩ご飯を取りに行くため森の向こうに出かけてゆくお父さんねずみと、留守番をする子ねずみちゅーちゃんのお話。 お留守番の決まり「かけがね がっちゃん、かぎを …

しゅくだい 日本語

娘の衣類が遅ればせで日本から届く。中に絵本『しゅくだい (えほんのマーチ)』が入っていた。これ、「だっこ」が宿題に出るお話だ。 めえこ先生が言いました。「きょうの しゅくだいは "だっこ"です」。これを聞いて生徒たちは「えー、うそー」「はずかしい…

Seven for a Secret おじいちゃんとルビーの往復書簡

手紙という行為は、人にとり特別な営みである。紙とペンを用い心をしたためた時間と空間が、そっと文字の影から顔をのぞかせるのだから。 田舎のおじいちゃんと都会で暮らす孫むすめルビーの往復書簡からなる絵本『Seven for a Secret』は、淋しさと希望を豊…

Hooray for Fish! それいけ さかなくん!

『それゆけ!さかなくん! (L.カズンズの絵本)』(原書『Hooray for Fish!』)は、娘の帰国後いっしょに読んだ日本語絵本第一号である。いろいろなお魚の形容が愉快で、大好きな作品だ。日本語と英語併記なので、その表現感覚を同時に味わえるところがいいな、…

KOALA LOU コアラのルーちゃん

『Hunwick's Egg』*1に魅せられて、さっそく同じ作者コンビによる『Koala Lou』を読んだ。カラフルな鉛筆画も然ることながら、まずルーちゃんの愛くるしさに絶句。ぱちりとしたお目目、背中を丸めた小さな姿が、この世に生まれ出てきた息子、娘の表情、体形…

Homes

『Homes』は、台湾の絵本。ページを開くとまず、静かに語りかける声が伝わってくるような感じを受けた。詠われたあおむし、蝶々、小鳥たち……は、しあわせもの。みんな「おうち」を持っているという自然界の姿が、子どもに無条件の安らぎを与えている。ここで…

Three Feet Small

マイケル・ローゼン*1の絵本だと思って借りた『Three Feet Small』。米国在住画家ヴァレリー・ゴルバチョフと組むのが不思議と思いながら読み始め、作者マイケル・J・ローゼンは別の作家だと知る。でも、かわいらしい作品だった。この画家のイラストには、…

子ども時代の「ちいくまくんとおおくまさん」

子どもたちの小さな頃に出会っておきたかった絵本がある。それはワッデル作「ちいくまくんとおおくまさん」シリーズ。ちいくまくんの1番新しい絵本(シリーズ5冊目)『Sleep Tight, Little Bear with DVD』(邦訳『ぐっすりおやすみ、ちいくまくん (児童図…

しあわせって、何だろう?

冬に読んだチャイルド作品で記録してなかった絵本があったので書いておこう。『Hubert Horatio Bartle Bobton-Trent』は、富裕な家庭に生まれた男の子ヒューバート・ホレイショ・バートル・ボブトン-トレント(非常に英国っぽい名前)君が、幸せとは何かを諭…

ママを慕って

『MAMA: a TRUE story, in which a BABY HIPPO loses his MAMA during a TSUNAMI, but finds a new home, and a new MAMA』(邦訳『ママ―ほんとうにあったおはなし』)は、津波で母親と離れ離れになった赤ちゃんカバを描くノンフィクション絵本*1。文字表現…

My Mei Mei

エド・ヤングの最新作『My Mei Mei』を読む。彼の絵本を読むのは、逆さま絵本『Pup Just for Me, a Boy Just for Me』以来で久しぶり。 Mei Meiとは中国語で妹のこと。中国から2人の女の子をアダプトしている作者の思いを込めた記録絵本である。最初に長女…

おねえさんになるひ

4歳下の姪っ子との生活が始まり、娘は突然姉妹のような状況に置かれることになった。今までは妹ということで息子が我慢する役目だったのが、今度は自分が我慢を学ばなければならない。これがなかなか難しくて、すんなり身につけられる技ではないようだ。そ…

悲しい本

息子が生まれ親になったばかりの頃、主人とよく確かめ合っていた。「子どもを失うことは最悪の事態。絶対に起きて欲しくない」――その悪夢を、1人の男が体験した。最愛の息子を失ったこと。この現実に直面し、彼は胸の痛みを包み隠さず言葉に表出した。『悲…

チャボのオッカサン

心内にあれば色外にあらわる(大学)――。『チャボのオッカサン (評論社の児童図書館・絵本の部屋)』の表紙を見せたら、自分も子どもなのに「ええ〜、なんだか子どもっぽそう」という顔をした息子。ところがどっこい存外に楽しんだ絵本になる。ふっと引き込ま…

こっちにおいで デイジー!

『Come On, Daisy!』のデイジーは、息子が小さな頃からよく目にしていた。今『こっちにおいでデイジー! (評論社の児童図書館・絵本の部屋)』を読んでみて、長く親しまれる秘密の詰まった絵本だなと改めて納得した。身近な動物あひる、親子の姿、友だちとの戯…

ぐらぐらの歯

歯がぐらぐらして、うれしくてしかたのない娘。そこで、『ぐらぐらの歯 (世界傑作童話シリーズ)』から同名のお話を読む。 りんごをかじり歯がぐらつき始めたきかんぼのちいちゃな妹は、ぐらぐらの歯がうれしくてしかたない。(娘といっしょ。)「ぐらぐらの…

家族愛のつまった絵本

描かれている季節は秋だが、バレンタインにいいなと思った絵本『In My Heart』。アダプトした男の子を見守るお母さん、お父さんの姿があたたかい。男の子は、インド系かな。ページの至るところにインド風の文字や装飾が見られたから。どんなときもわが子のこ…

オーストラリアの光と風

おすすめになっていたので、娘と『Lizzie Nonsense (Bccb Blue Ribbon Picture Book Awards (Awards))』を読んだ。オーストラリアの開拓一家を描く絵本。水彩が美しく、南半球に広がる大地の光と風がそのまま渡ってくるようだった。生活は厳しいけれど、そこ…