halloween
やはりカイブツ・オバケ界のお話なので、人間界の常識とはまったくことなる教室風景が描かれる絵本だった。 主人公のフランキー・スタインは、あのフランケンシュタイン夫妻のフランキー坊や。まるで人間のような風貌なので、学校の初日から仲間はずれにされ…
かなり遅いレビューだけれども、かわいかったので記録。 小さな存在がコスチューム着込む姿って、かわいいな。"Ollie's Halloween (Gossie & Friends)"は、小さな子どもたちへのハロウィン絵本。シンプルな韻のリズムとあひるたちの行進が、本来なら怖いはず…
"Hallowilloween: Nefarious Silliness from Calef Brown"もハロウィン前に記すべきだった。こんな風に言葉をあやつりながらお祭りを迎えるって、さぞかし楽しいだろう。どのページにもウィットに富んだ、愉快で、ほんのり奇怪な詩が飛び交っている。 語感だ…
ハロウィン前に記しておくべきだった。"AlphaOops: H Is for Halloween"では、おちゃめで、ズッコケのアルファベットたちがハロウィンの舞台に立つ。ふつうであればAから始まるところだけれど、今日はハロウィンだから、はじまりはH。こうして、ゾンビのZ…
諸聖徒日を前に、祖父母のことを思い出していた。ダビデ定雄とユリアナ繁子。今、わたしがここにあるのも二人のおかげだとあらためて確かめながら、秋の深まりに気持ちを重ねた。 小学校ではハロウィンとはうたわないものの、ハロウィン祭りの雰囲気を併せ持…
娘が「おもしろいよ」と感想をもらした絵本"Frankie Stein"は、ハロウィンにぴったりだ。 シュタイン夫妻が授かった赤ちゃんは、まるで人間の子どものように可愛らしい。ところがシュタイン家は代々「怖さ」で名を知らしめていたので、これだけ血すじからか…
10月31日付けで父親死亡の知らせが届いた。ついに知ることのなかった父親の暮らしていた屋敷を訪れ、奇妙な体験をするセーラム。影を強調する独特の線画が、奇怪で不思議な世界を描き出す。 おすすめのグラフィック・ノベルということで図書館で借りてみ…
去年が"The Haunted House"(米国版"Ghosts in the House!")*1なら、今年は"Only a Witch Can Fly"です。両者ともアジア人アーティストによるイラストなので、ハロウィンにもいわゆる日本風の「ゆるく、かわいい雰囲気」が浸透しつつあるのかもしれません。…
2009年のハロウィン絵本 今年は『かえるごようじん』が忘れられませんでした。洋書のほうでは最近レビューを書いた"Dark Nightでしょうか。両者とも直接ハロウィンがテーマではありませんが、怖そうで愉快なキャラクターたちが出てくるのでハロウィンにぴっ…
シンプルなものこそ、ごまかしがきかないゆえに完璧さが求められる。"Billy and Milly, Short and Silly!"は、その「シンプル」が完璧にぴたりと決まった絵本。脚韻を並べただけの、ちょっと笑えるショートストーリー集である。わずか3語、あるいは4語でこれ…
"Dark Night"はハロウィンがテーマではないけれど、だんだん日が短くなってくる今頃にぴったりの絵本だろう。ほどよく素人っぽい展開が、不思議な親しみやすさを投げかけている。何となく、ずっと目の届くところに置いておきたいような、そんな感想。ワニの…
偶然なのか、どうなのか。 娘がイースター・ヴィジル(祝日前夜の祈り)の読みの練習をしている箇所はたまたま、旧約聖書からの「乾いた骨の谷」という部分。骨、皮、肉、腱など、結構おどろおどろしい描写がでてきて、ここを指定されたことに驚いていた。 …
久々に娘と大爆笑。とびきり愉快なひとときを提供してくれた絵本は、『かえるごようじん』(原書"Beware of the Frog")です。 「あるところに、おばあさんが ひとり おりました。おばあさんは、くらくて ふかくて とんでもなく おそろしい、もりの はずれに …
『Goodnight Goon: a Petrifying Parody』のレビューは、ハロウィン前に書いておくべきだった。まろやかな月光の下、静まりかえるはずお部屋に、おどろおどろしくも憎めないお化けや怪物たちがひしめき合う。まさにハロウィンにぴったりの愉快な設定だ。しか…
『パンプキン・ムーンシャイン (ターシャ・テューダークラシックコレクション)』に描かれるのは、小さな女の子シルヴィー・アンのハロウィーン。丘の畑で大きなかぼちゃを見つけ、家に持ち帰るまでの物語が描かれます。 まるまると太ったかぼちゃを見つけた…
ハロウィン前最後の週末ということで、コスチューム用の布を買いにいきました。娘といっしょに選んだのは、ターコイズブルーのベロア。これで――人魚姫ではなく――青い鳥を作ろうと思っていますが、どうなることやら。昨年のように*1ぴたりとくるイメージを持…
ひさびさに「わはは」と笑える絵本を読みました。 ハロウィンの近いこともあり娘と選んだ絵本は、モンスターが主人公の『When a Monster Is Born』。ブラジルに伝わる赤ちゃん誕生の詩"When a Baby is Born"をもとに書いたというお話で、10月31日とはまった…
『Boogie Knights (Richard Jackson Books (Atheneum Hardcover))』は、ハロウィン向けの一冊。王子さまが眠れない理由は、おばけたちのダンスパーティ。お城を守るはずの騎士たちは居眠りしていて、気づいていないよ。さあ、どうする? 表紙にそそられたの…
「今年いちばん」というのは、もっともチャーミングで、しかもこの早い時季にお目にかかれたという意味で。ちょっと興奮気味です。娘が「かわいい、かわいい」と連発していたので、どーれと手にして、これは本当に! 近年まれに見るハロウィン絵本の傑作では…
『Frankenstein Makes a Sandwich』*1の2冊目『Frankenstein Takes the Cake』にも、たくさんの怪物がご登場。ハロウィンの場面も出てくることから、10月にぴったりです。 今度も、フランケンシュタインの結婚準備、首なし男のブログ、エドガー・アラン・ポ…
立春もとうに過ぎた頃、ハロウィン絵本のレビュー。書いておかないと今秋には忘れていると思うので記しておく。 絵本『Los Gatos Black on Halloween』には、登場するハロウィン関連のキャラクターや物がスペイン語の単語で紹介される。bruja(魔女)、calab…
「どうしてクリスマスタウンの人たちだけが 喜びと笑いをとどける役で、どうして ぼくたちは 墓場をうろつき、恐怖をあたえる役なんだ?」――『ティム・バートンナイトメアー・ビフォア・クリスマス』*1の主人公ハロウィンランドの王様ジャックは喜びがいっぱ…
一見ハロウィン絵本とわからない、ハロウィン絵本。紫の色づかいは表紙だけで、アイボリーを背景にしたクリーム色とペン画が洒落たカートゥーンタイプのハロウィンワールドを繰り広げる。色づかいが地味なら、タイトル『The Curious Demise of a Contrary Ca…
『The Ugly Pumpkin』は、かぼちゃ版アンデルセン「みにくいあひるのこ」である。ハロウィンから収穫感謝まで、「みにくいかぼちゃ」のたどった軌跡が哀しくユーモラスに、でも最後は愉快に描かれる。 形が変わっているばかりに、ハロウィンの仲間に入れても…
先日借りた写真絵本『Pumpkins』の写真家が、上記絵本の作者と同一人物であることを知った! こちらの絵本は、ハロウィンの立役者かぼちゃの成長を写した作品。種まきから始まり収穫まで、顔をくりぬかれる前のかぼちゃたちが畑でどんな風に過ごしているのか…
『Frankenstein Makes a Sandwich』は、表題「フランケンシュタイン、サンドウィッチを作る」に始まって、全十九編の詩からなるユーモア+ペーソスに富む詩集絵本である。フランケンシュタインがサンドウィッチを作ろうとしたら材料がまったくない。お隣さん…
みんな魔女を恐れているけれど、実は魔女も人間を恐れているって、知ってた? じゃあ魔女界の実態って、どんなものなんだろう。――魔女もハロウィンが大好きで、特に仮装するのがお気に入り。人間を避ける理由は、まず自分たちのように肌が緑色でないこと。そ…
表紙は見かけていたけれど、読んだことがなかったので『The Halloween House』(邦訳『ハロウィーンのおばけ屋敷』)を読む。二人の脱獄囚が逃げ込んだ家は、どうやらハロウィーンのおばけ屋敷。ここで、おおかみ男、吸血鬼、こうもり、怪物、ガイコツなど、…
『Big Pumpkin』は、書店のハロウィンコーナーで見かけた絵本。画家「S. D. Schindler」に反応して手にしたのだが、ハロウィン版「おおきなかぶ」(『おおきなかぶ』など)で結構おもしろかった。 ハロウィンにかぼちゃパイを食べたい魔女は、種を植えた。と…
学校の帰り道。「ハロウィン大〜好き」と言いながら、娘がうれしそうに自転車を走らせた。「ママも大好き。一番好きよ」。遠くに行ってしまわないうちに急いで答える。そうなのだ、十月に入りまた、不気味で、愉快で、甘い色に染まるのだ。 今日のハロウィン…