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A Bedtime for Bear きむずかしいクマとおきらくネズミ

"A Visitor for Bear (Bear and Mouse)"(邦訳『おきゃく、おことわり?』)のおおくまさんとこねずみのコンビが戻ってきました。今度は、ベッドタイム・ストーリー"A Bedtime for Bear (Bear and Mouse)"。「おやすみなさい、おおくまさん」……みたいな雰囲…

Pip in the Grand Hotel ねずみのピップはどこにいる

"Pip in the Grand Hotel"(原書"Mausejagd im Scholosshotel")は、スイスの探し物絵本。背景に見えるヨーロッパの街並みに引かれて手にした。壮大な宮廷の風景、ぶらさがるハムやソーセージ、チーズの山など、こういうイラストは欧州ならでは。こちゃこち…

アンジェリーナはバレリーナのミニシリーズ

アンジェリーナ・シリーズは、子どもたちが夢中になった絵本シリーズのひとつです。ぐうぜんにも特にお気に入りだった3冊が小さなセット(邦訳)になったことを知り、宝石の小箱を手にした気持ちになりました。 やはり子どもに人気のあるお話は、この3冊だっ…

Little Mouse's Big Book of Fears こわがりネズミさんの絵本

絵本をアートメディアとしてとらえ、創作、表現するエミリー・グラヴェット。『Little Mouse's Big Book of Fears (Kate Greenaway Medal)』を手にしてあらためて強く感じた。 主人公は、こわがりネズミさん。蜘蛛、虫、お化け、ナイフ、お風呂、水、大きな…

Timothy and the Strong Pajamas パジャマでスーパーヒーローになっちゃう絵本

久々にお話に引き込まれる絵本に出会った。その名も『Timothy And The Strong Pajamas』。この手の絵本は、やはり英国の絵本なんだなあ。子どものツボを突く設定のおもしろさで、娘もわたしも思わずスーパーヒーローの気持ちに浸った。ティモシーの強くなり…

A Visitor for Bear おもいがけないおきゃくさま

孤独を好むおおくまさんのところに、ちっちゃいねずみがこんにちは。ねずみは表の戸からやって来ただけでなく、戸棚のおわんの中だったり、引き出しの中だったり、冷蔵庫の中だったり、所を変えてひょっこり顔をのぞかせます。そのたびにおおくまさんは「や…

Mouse Noses on Toast 娘が夢中のねずみ本

現在、娘が夢中になっているのが『Mouse Noses on Toast』です。またしても動物ユーモアもの。これはそこにミステリーが加わります。わたしも「動物」「お人形・おもちゃ」「自然」など、子どもに身近な存在が主人公となるお話に目がありません。イラストも…

ねずみちゃんのおうちさがし

ずっと読みたいと思っていた『ねずみちゃんのおうちさがし』の英語版『A New House for Mouse』を見かけたので読んでみました。真っ赤なリンゴに笑顔のねずみちゃん――表紙のくり抜きからして、すでに誘われていました。 ある日美味しそうな赤いリンゴを見つ…

ぐりとぐら

絵本『ぐりとぐら [ぐりとぐらの絵本] (こどものとも傑作集)』から春を感じる一番の理由は、「たまご」にあります。復活祭を想起させるたまごの形と、そのたまごで甘い香りのカステラを焼きみんなでいただく場面――。ここに春の到来を心からお祝いする喜びが…

Library Mouse としょかんねずみサム

『Library Mouse #1』は、図書館司書や小学校の先生が泣いて喜びそうな絵本です。図書館に住む小さなねずみサムが主人公。 サムは本が大好き。静まりかえった夜の図書館で、絵本や読み物、伝記、詩、お料理本、スポーツの本、おとぎ話、会談、ミステリー……本…

ねずみ と くじら

ねずみ年だからねずみの絵本を……と思い『ねずみとくじら (評論社の児童図書館・絵本の部屋)』(原書『Amos & Boris』)を選んだ。 独学で航海術を学び船を作ったねずみのエーモスは、憧れの大海原に出航した。「かじり号」で進む船の旅は、何もかもが夢のよ…

ウィルフきをつけて!

クリスマスの9日目 『ウィルフきをつけて! (世界の絵本コレクション)』に描かれるねずみの坊やウィルフは、まるで息子のような性格をしている。夢中になると他のことに目がいかず、どんどんやり過ぎてしまい、結局痛い目を見るみたいな。「ウィルフったら! …

Mary and the Mouse, The Mouse and Mary マリーとねずみさんはおともだち

小動物に出会ったとき、子どもって必ず動物たちの日常を想像しているように思います。たとえば、庭を駆け回っている子リスとか、入り口ドアの横に大きな巣を作ったクモとか。お父さんがいて、お母さんがいて、お兄ちゃんがいて……と自分と同じ家族構成を描き…

The Tale of Pip & Squeak ねずみのきょうだいピップとチュウチュウ

ピップは画家、チュウチュウは音楽家。それぞれ芸術家としてのエゴに押しつぶされて、「自分のほうが、すごいんだ!」と自慢し合い、けんかばかりしていました。年に一度開くパーティでも2匹は自分のやりたいように飾り付けて料理の準備するので、大広間の左…

How to Save Your Tail ねずみとねこの千一夜物語

昨日読み始め、今日読了したという『How to Save Your Tail*: *if you are a rat nabbed by cats who really like stories about magic spoons, wolves with snout-warts, big, hairy chimney trolls and cookies, too.』を抱きかかえ、「ママ、このお話もう…

The Cheese チーズいただき大作戦

『The Cheese』は、ねずみとチーズの宿命が、童謡"The Farmer in the Dell"を伏線に語られるお話。歌の最後に出てくる"The cheese stands alone"という下りが、このお話では「絶対的なおきて」として存在していて、美味しそうなチェダーチーズが、なぜ野原の…

Where Is the Cake? ケーキを探す文字なし絵本

『Where is the Cake?』は、娘といっしょにちょっと楽しい時間が過ごせた絵本。 表紙の印象が、不思議だった。七色使いのカラフルなタイトルとは対照的に、背景はなにやら不気味な暗い森。おまけに、木々の陰には怪しいねずみたちの姿が見え隠れする。薄いピ…

Mouse Cookies & More: A Treasury ねずみクッキー シリーズ愛蔵版

クリスマスの頃に見かけ、かわいいなあと思っていた『Mouse Cookies & More: A Treasury (If You Give...)』を再度手にした。あのぐるぐる話シリーズ*1,*2から四話『If You Give a Mouse a Cookie (If You Give...)』『If You Take a Mouse to School (If Yo…

Anatole and the cat アナトールとねこ

ギャビイ、ギャビイ――この小さな子猫にこれほど魅せられるとは、誰が想像したことだろう。犬のスクーターとも仲良しになり、二匹が寄り添い眠る光景にはハートマークがふわふわ飛び交っている。ギャビイを意識して、彼女と同じ色の猫が登場する『Anatole and…

Gorilla! Gorilla! ゴリラ!ゴリラ!

小さなものと大きなもの。『Gorilla! Gorilla!』には、その対照的な姿がユーモアを交えて豪快に描かれる。英国版『Killer Gorilla』の表紙と比べ、作品の本質――優しいハートの持ち主ゴリラさん――は米国版の方によく表れているんじゃないかなと印象を抱いた。…

すきすき ちゅー!

登校前に時間があったので、娘と『すきすきちゅー!』(原書『Hey, I Love You!』)を読んだ。晩ご飯を取りに行くため森の向こうに出かけてゆくお父さんねずみと、留守番をする子ねずみちゅーちゃんのお話。 お留守番の決まり「かけがね がっちゃん、かぎを …

The Halloween Play ハロウィンのはっぴょうかい

娘が、かわいらしい絵本を教えてくれた。「もしもシリーズ」*1でおなじみの、ねずみくんのハロウィン絵本『The Halloween Play』。教室で読むお気に入りで、ここのところ「かわいいんだよー」と何度も話していた。何やら、ねずみ小学校のハロウィン学芸会の…

Nuts ―Noten―

季節はずれなのだが、かわいらしい絵本に出会った。タイトルは、『Nuts』。オランダの絵本である。 木の実集めの秋を迎え、ねずみは大はりきり。さっそく首にスカーフを巻き、おっきなポケットのついた赤いコートを着て、畑と農場と草地を越えたところに立っ…

The Room of Wonders 不思議ねずみの人生指南

もしかしたら、今年1番の出会いかなと思える絵本に出会った。哲学的で、ちょぴり切なくて、個人的に人生の指南書となる作品である。 『The Room Of Wonders』の主人公は、ガラクタ集めの大好きなピウス・ペロシというねずみ(ラット)。変わった形の葉っぱ…

それは ひ・み・つ

『それは ひ・み・つ (世界の絵本(新))』の主人公は、小さなねずみくんです。ある日、きれいな、真っ赤なりんごを見つけ、「ぼくだけの ひみつに しようっと……」と、こっそり土の中に埋めました。そこに次々と動物たちがやってきて、何を隠したのか尋ねます…

リリーの大切な日

『Lilly's Big Day』を息子と読んだ。フラップに「スリンガー先生が結婚!」と書いてあったので、最初に『おしゃまなリリーとおしゃれなバッグ』(原書『Lilly's Purple Plastic Purse』)*1を読んでスリンガー先生のことを確認してから開く。 リリーの担任…

究極のパーソナル絵本1

「トムとジェリー」の大好きな息子が、気に入らないはずがない! 出会った際、そう直感した絵本が、「ねずみくんシリーズ」のパーソナル絵本「ねずみくんと○○くん(ちゃん)」(なかえよしを作、上野紀子絵)。もっとも大切な宝物絵本である。なにしろ大好き…

千一夜物語子ども版とソマリアの少年

『Mouse Soup (I Can Read Level 2)』(邦訳『おはなしばんざい (ミセスこどもの本)』)は、イタチに捕まりスープにさせられそうになるねずみが一計を案じて語るお話集。「お話をスープに入れるとおいしくなるよ」と4つのお話を語り始める。 かえるくんとが…

アートスタジオとハロウィンのねずみ

娘は毎週木曜日をとても楽しみにしている。理由は、アートスタジオ(彼女曰く「ねずみさんの学校」)に行く日だから。今日はハロウィン関連の制作に取り組んだようだ。子どもたちのおしゃべりには、コスチュームの話題も挙がったらしい。終了後娘は、ねずみ…

動物のぐるぐる話『Wait! I want to tell you a story』

新学期が始まって以来、英語の絵本ばかり。日本語は、『おしゃまなリリーとおしゃれなバッグ』*1しか読んでいない。日常でもわたしが日本語で話しかけ彼女が英語で答えるという、たぶん移民家庭ではよくあるパターンに陥っている。まあ、日本語教育に気合い…