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Peacan Pie Baby 赤ちゃんを待つ

二人目の赤ちゃんが生まれるとき、お母さんたちはみな上の子どもに、こんなあたたかいことばをかけているのかな……。これ、わたしはできていなかった。"Pecan Pie Baby"を読んで、非常に反省したわけなのだけれど、こんな風に美しく赤ちゃんを迎えることがで…

Big Red Lollipop おねえちゃんになるということは……

"Big Red Lollipop"は、ひさびさに感動移入しながらストーリーを追った絵本だった。移民という異文化背景と小さな妹たちのいる家族構成――。この2つのおかげで主人公の少女は辛い現実に直面するのだけれど、同時に姉として心の成長も体験する。 友だちのお誕…

Sophie Peterman Tell the Truth! お姉ちゃんの気持ち

家に赤ちゃんがやってくると、今まで一人っ子だった環境ががらりと変わる。お姉ちゃん、お兄ちゃんになった子どもたちは母親、父親を奪われ、「失恋」の痛手と同じ心境を体験するそうだ。恋愛経験に乏しいわたしとしてはそれを耳にしたときにどうもピンとこ…

Adele and Simon in America

ここのところ2冊目ばやり。『Adele and Simon (Adele & Simon)』(邦訳『シモンのおとしもの』)*1の2冊目『Adele & Simon in America』は、百年前のアメリカが舞台です。ニューヨークに住むセシルおばさんを訪ねたアデールとサイモン(仏語ではシモンなので…

Martha in the Middle

3人兄弟のまんなかは、『Martha in the Middle』のマーサのように何となく存在感が薄くなりがちなのかしら。大事にされるお姉ちゃんのクララと、可愛がられる末っ子ベンにはさまれて、誰も相手にしてくれないと感じたマーサは家出をしてしまいます。ところが…

Mail Harry to the Moon!

『Mail Harry to the Moon』は、「弟なんか、いらない!」という心の叫びが120%伝わってくる絵本。赤ちゃんの弟ハリーを受け入れるまでの過程が、タイトルにある「月にゆうびんでおくってよ!」に始まって「ゴミばこにすてちゃって!」「トイレにながしちゃ…

Little Rabbit's New Baby ちびうさ にいちゃん

『Little Rabbit's New Baby』(邦訳『ちびうさにいちゃん!』)を読んで。親子間の会話があたたかいなあ、これほど自然な会話が描けるとは作者も心の豊かな家族の中で育ったのでしょう――。ハリー・ホースのちびうさシリーズには、ビスケットの香りがする幸せ…

Sisters & Brothers: Sibling Relationships in the Animal World どうぶつの兄弟姉妹

『Sisters and Brothers: Sibling Relationships in the Animal World』は、動物の兄弟関係や行動に焦点を当てた絵本。親子を語るノンフィクション絵本が多い中、個人的に今まで思い描けなかった視点だった。どう考えてみても、イメージが浮かばない。せいぜ…

Fine As We Are あるカエル親子の物語

おかあさんと一緒に楽しい毎日が続いていたのに、弟、妹たちが生まれてから、カエル君の生活は180度の大転換。弟、妹たちがうるさいよー、おかあさんが恋しいよー……の気持ちを素直に表した絵本が『Fine As We Are』。四つ子の弟、妹がいたという作者の体験を…

Oink, Oink, Benny どこんこぶたきょうだい

『Oink, Oink, Benny』は、ベニーシリーズの何冊目になるのでしょう。泥遊びだけはやめてね……ってお母さんから言われていたのに、本能に負けて泥だらけになってしまったベニーと小さな弟。ところが、したいことを好きなだけして、最後はお目玉をいただかない…

HOW TO BE A BABY---BY ME, THE BIG SISTER おねえちゃん、あかちゃんについてかたる

うちの子どもたちは兄妹という関係ですが、これが姉妹だったらきっとこんな感じだったのかな――。絵本『How to Be a Baby by Me, the Big Sister (How To Series)』を読んでの感想です。主人公のお姉ちゃんは、かけ算を知っているからきっと二年生ぐらいでし…

Zelda and Ivy The Runaways ゼルダとアイビー 夏の物語

がまくんとかえるくんに匹敵する読本シリーズは、きっとゼルダとアイビーシリーズ。『Zelda and Ivy: The Runaways: Candlewick Sparks』を読んで、思わず感じてしまった。何でも仕切ろうとするおねえちゃんのゼルダとその強いおねえちゃんについていくアイ…

Adele and Simon アデールとサイモン さがしものはなあに?

なんてエスプリの生きた絵本! 二十世紀初頭を想わせるイラストを見て、ひづめの音が響き、アコーディオンの音色流れるパリの街角に佇んでいるような錯覚に陥った。彩り豊かな秋のパリを舞台に、美しく遊べる絵本が『Adele and Simon (Adele & Simon)』(邦…

Probuditi! プロブーディチ!

オールズバーグの最新作『Probuditi!』を読む。 誕生日のプレゼントに魔術ショーのチケットをもらったカルビンは、相棒のロドニーと大魔術師ロマックスによるマジックショー昼の部を見に行く。二人の目を釘付けにしたのは、観客の婦人を「にわとり」にしてし…

Rotten Richie and the Ultimate Dare やれるもんならやってごらん!

『Rotten Richie and the Ultimate Dare』は、兄リッチーとのエピソードを描いた、ポラッコ少女時代の愉快なお話。『My Rotten Redheaded Older Brother (Aladdin Picture Books)』の続編。息子がよく娘をからかうので、ほかの家庭ではどうなのかなと、少し…

It's My School 兄妹のやりとりにほっこり

妹兄関係を描いた絵本『It's My School』を読み、息子と娘にそっくりで驚いた。彼女が小学校(キンダー)に入学した年、彼は5年生。娘はお兄ちゃんが大好きなのに、息子のほうはずいぶん疎ましがっていた。絵本に描かれる光景もそんなところから始まる。 小…

My Mei Mei

エド・ヤングの最新作『My Mei Mei』を読む。彼の絵本を読むのは、逆さま絵本『Pup Just for Me, a Boy Just for Me』以来で久しぶり。 Mei Meiとは中国語で妹のこと。中国から2人の女の子をアダプトしている作者の思いを込めた記録絵本である。最初に長女…

いつかは きっと

うららかな春の1日、娘の成長祈願で善光寺大本願に赴く。七五三をこちらで祝えないことから、そのお祝いの意味もあった。わたし、娘、妹、姪、みんな母から着物を着付けてもらう。着物って、気持ちが落ち着いていいな。訪問着も帯も、辻が花を選んだ。幻想…

姉と弟

冬に購入した絵本『はるになったら』は、タイトルに引かれた。春になったので開いてみると、女の子が小さな赤ちゃんの弟のためにいろいろなことを思いやる、詩の絵本だった。娘が「赤ちゃん」の存在を気にしていたようなので読んでみると、それ以来、何度も…