winter

冬の絵本棚 ちらちら舞う雪 どっかり積もる雪 雪を楽しむ絵本5冊

http://kidsbooks.ring.hatena.ne.jp/bbs/1に記した五冊を、ここでもご紹介します。 木枯らしの季節が終わると、ちらほら雪だより。2005年と2006年に出版された、新しい雪の絵本――。どの作品にも雪の美しさ、愉しさがたっぷり詰め込まれ、冬が終わるまで部屋…

ボビーとそらいろのヨット

アナグマさんのお店で、すてきな空色のヨットを見つけたカワウソのボビー。ヨットへの憧憬が、ショーウィンドウから中を覗き込む表情に満ちている。わたしが子どもの頃、憧れたものは? そうそう思い出した。三十六色のマーカーペンとか四十八色のクレヨンと…

Snow Is My Favorite and My Best ゆき ゆき だいすき おきにいり

チャーリーとローラの新しい絵本『Charlie and Lola: Snow is My Favorite and My Best』は、雪に心躍らせるローラを描く冬の絵本。コラージュとして冬の風物詩的紙細工「雪の結晶」がたくさん飾られていて、わたしの気持ちもすうっと冬に向かうことになった…

First Snow はつゆき

『First Snow』を「はつゆき」にすると日本的な叙情が生まれ、なぜか表紙のイメージと合わない。表紙のかわいらしいうさぎも、ページに描かれる幻想的な冬の光景のイメージと少しばかりミスマッチで意外だった。うっすらとペールグレーに包まれる森の夜の美…

Winter Is the Warment Season ふゆがいちばんあたたかい

『Winter Is the Warmest Season』のタイトルを見て、うん、わたしもずっとそう思っていた!と共感した。寒く凍てつく季節だからこそ、人と光の温かさが実感できる季節。冬はそんなイメージだ。作中、対象として夏がところどころに描かれる。 イラストは濃厚…

Cold Paws, Warm Heart さみしがりのポーとおんなのこ

体が大きいばかりにほかの動物たちから怖がられ、いつもひとりぼっちの白くまポー。そんなポーの住む氷の世界に女の子ハナが訪ねてきた。今まで、いつも冷たい何かを感じていたポーだけど、ハナのおかげで少しずつ心があたたまってきたみたい。友だちって、…

The One and Only きみがとくべつ

九月の新学年。クラスの転入生バブルスちゃんは、なにからなにまでオパールちゃんのまねをしたがる。洋服から、遊びから、それこそ何でも。ハロウィンの仮装も、収穫感謝の手作りカードも、クリスマスに切り抜いたスノーフレークスやバレンタインのコブタ天…

365 Penguins 365匹のぺんぎん

うわあ、大きな絵本! 縦横45センチ×35センチくらいだろうか。黒、オレンジ、アイスブルーの版画配色が大胆と思いきや、元日からペンギンが一匹ずつ家に送られてくるというストーリーラインも破天荒じゃないか。最初は「かわいいー!」なんて喜んだ一家だけ…

ちいさなふゆのほん

『ちいさなふゆのほん (世界傑作絵本シリーズ―スウェーデンの絵本)』の表紙を見て、ぴぴぴ! 画家はもしや、クリスティーナ・ディーグマン? たとえスウェーデン語で絵本を読んでいなくても、まんまるお目目とぽちっとしたほっぺの子どものイラストを見たら…

すきっ

絵本『すきっ』*1と出会い、主人公の女の子と対面して、昔の自分を思い出したり、娘の将来と重ね合わせたりと、とっぷり心地よいひとときに浸った。ほっぺがまんまる、ショートカットの女の子はグレーのタビー猫と暮らしている。「ぽわーん」「ふわーん」と…

ベスとベラ

『Bess and Bella』*1の邦訳『ベスとベラ (世界傑作絵本シリーズ―アメリカの絵本)』が出るとのこと。表紙は、原書のほうが甘い可愛らしさが出ているのでは……と印象を抱く。でも日本語で読むと、さらにとろけてしまうのかもしれません。 amazon:Irene Haas サ…

しあわせな ふくろう

しあわせそうなふくろうの夫婦を見て、食べて飲んでけんかばかりしている農場の鳥たちは不思議に思った。どうしてけんかもせず、いつもしあわせなのか。さっそく理由を聞きにいくと、夫婦は自然の恵みに感謝する四季の過ごし方を教えてくれた。 こんな風にし…

きゃああああああああ クモだ!

「あ」の数がいくつあるのか数えてしまうほど迫力いっぱいのタイトルに魅せられて、『きゃああああああああ クモだ! (児童図書館・絵本の部屋)』(原書『Aaaarrgghh! Spider!』)を読んだ。秋から冬にかけてぴったりの絵本である。 主人公は、ひとりぼっちの…

なつのゆきだるま

『なつのゆきだるま (岩波の子どもの本)』は、独立記念日に読むのがぴったりの絵本。タイミングはどんぴしゃりなのに、娘がいない〜。この冬、もう一度読むのもいいか。 お話は、作った雪だるまをずっと冷蔵庫に隠しておき、「夏に雪だるまを見る会」を思い…

スキーをはいたねこのヘンリー

寒中休みも、おしまい。スキーから帰ってきたばかりだったので、ここぞとばかりに子どもたちと『スキーをはいたねこのヘンリー』を読む。 シャム猫のヘンリーはちょっと変わっている。ハエを追っかけたのがきっかけで、後ろ足で立つことを覚えてしまったのだ…

ポテト・スープが大好きな猫

『ポテト・スープが大好きな猫』のページを開き、テキサスが舞台と知りうれしくなる。なぜなら、主人はテキサス州ダラス出身。親戚一同みなダラス-フォートワース-アーリントン周辺在住なので、作品から伝わる空気に親しみが湧いた。義理の伯父など動物に囲…

ふゆのまほうつかい

クロッカスがやわらかい紫の姿を見せたかと思ったら、思わぬ寒波におそわれ突然冬に逆戻り。でも、来週は寒中休みでスキーに行くし、まだ気分は半分以上冬に包まれているというところかな。それなら……と、届いたばかりの『ふゆのまほうつかい (世界の絵本コ…

これもお気に入り

いろいろある「てぶくろ」絵本の中、米国でお気に入りになったのが『The Mitten』。最近、その邦訳『てぶくろ―ウクライナ民話』が出たということでうれしくなる。(しかも、「かえるくんとがまくん」の三木卓さん訳!)もちろんラチョフ作品は大好きだけれど…

雪の森の写真絵本

息子の新年の抱負が「エクストラ・クレジットの課題をすべてこなす」ということで感心していたら、主人から「親への受け狙い」と指摘され逆に納得する。中高時代の親子関係って後の人間形成に大きな影響を及ぼすというから、ここは親の要望だけでなく彼の気…

グラファロの子どもとねずみちゃん

子どもたちと『The Gruffalo's Child』を読む。これは彼らの大好きな『もりでいちばんつよいのは? (児童図書館・絵本の部屋)』*1の続編で、怪物グラファロの子ども以外、登場キャラクターはすべて同じ面々というシリーズのような作品である。前作はイラスト…

冬のお茶会

待ちに待ったハースの新作絵本『Bess and Bella』*1を手にする。かわいい、絶対娘が喜ぶ……と感動し、鑑賞する間、時が止まっていた。 ブルーグレイを基調にミルク色のベールで包まれたようなイラストは、冬のお茶会を描く。主人公の女の子べスが、雪の中お人…

スキーをするときに

『ウッレのスキーのたび』で、主人公の男の子ウッレは6歳のお誕生日に本物のスキーをもらう。「6歳」という年齢を知り、絶対6歳の冬に読んであげたいなと思っていたから、さっそく娘に。 クリスマスの2週間前に雪が降り、大喜びで森に出かけたウッレ。そ…

満ちたりた冬じたく

子どもたちの大好きな『クレメンタインの冬じたく』を読む。ねこのクレメンタインはおしゃれさん。クロゼットの中には、「スパッツ43本、シャツ20枚、ジャンパースカート16着、セーター16枚、くつ下116足、ネックレス50本、ブーツ67足、コート12着、マフラー…

雪が奏でる静かな音楽

初雪が降るかもしれないと聞いたので、『Snow Music (Bccb Blue Ribbon Picture Book Awards (Awards))』を開く。これは、冬の詩ともいえる美しさを絵と静かな音で表現する絵本。秋の終りに訪れる、初雪の日にぴったりの作品なのだ。ほわんとした冬の息、し…

おやすみカウントダウンの絵本

娘の昨夜の宿題絵本は、モリー・バングの『Ten, Nine, Eight』。10からカウントダウンしながら、子どもを眠りに誘う子守歌のような絵本である。息子が小さな頃はよく読んでいたけれど、娘には随分長い間ご無沙汰させてしまった。主人公は女の子だというのに。…

いつでも、どこでも、調べにのって

我が家のこの春一番のニュースは、息子の進む中学校が決まったことだろうか。希望どおり、音楽プログラムの充実した公立中学校に入学することになった。現在5年生の彼は、9月から新中学生。6年生から8年生までの3年間を、音楽三昧で過ごすことが保証さ…