春から夏に、あおむし3部作(3)好奇心を持ちはじめたら

 『あおむしけむし (大型絵本―かがくとなかよし)』は、あおむしからさなぎ、蝶々に変わるまでを観察する、ストーリーと自然科学が同時に楽しめるすてきな絵本。このストーリーとは女の子がおじいちゃんからいろいろ教えてもらいながらあおむしの変化を見守るというもので、二人の会話のやりとりがとってもほほえましい。子どもが赤ちゃんの頃に『はらぺこ…』で知った自然界のできごとを、この絵本はノンフィクション+フィクション絵本として知識と興味をみごとに結集してくれた。きっと、学校の先生たちも大歓迎の絵本じゃないかな。ストーリー性が加わるだけで単なる自然科学事象に広がりが生まれ、子どもの記憶により深く刻まれるから。英国の絵本だけれど日本の蝶々や分布ついても補足や言及をしていて、とても優秀な絵本だと思った。ヴォークのイラスト、今回もいい味出している。(asukab)

あおむしけむし (大型絵本―かがくとなかよし)

あおむしけむし (大型絵本―かがくとなかよし)