すいかがおいしそうに描かれる あり3部作(2)

 『ありとすいか (ポプラ社のよみきかせ大型絵本)』は最近出会ったありの絵本。一切れのすいかをありたちが巣に運び入れるまでを描く、コミカルでかわいいドキュメント風絵本である。クローズアップで一匹一匹のありの表情を楽しんでもいいし、全体を見て彼らの働きぶりを眺めてもいい。構図と配色がさえているので無駄がなく、おもしろみがストレートに伝わってくる。読み終わった後、「これ、だ〜い好き!」と娘が絵本を抱きしめた笑顔が忘れられない。食べものと虫のテーマは、絵本では不滅。シンプルなテーマを小気味よく表現した作品って、わたしも大好きだ。
 うちは、学校へ徒歩5分、マーケットへは15分。歩いて移動できる距離に住居を構えるっていいことだ。車社会の米国生活にどっぷり浸かっていたら、ありの行列だって眺められないもの。(asukab)