お誕生日絵本カウントダウン#2

 2日目に選んだ絵本は『ブルンミのたんじょうび』。こういう東欧(ハンガリー)の絵本は日本経由でないと出会えないので、初めて手にしたときは平べったい色の明るさと東欧らしい登場人物たちのかわいらしさに(わたしが)舞い上がっていた。特に女の子アンニパンニのいでたちは、自分の子ども時代の服のようで懐かしさがいっぱい。こういう控えめに可憐なデザインっていい。左ページのベタ・カラーが右ページのイラストと気持ちよく調和していて、ページを開いているだけで気持ちがいい。単純に、かわいいのだ。作者の『ラチとらいおん (世界傑作絵本シリーズ)*1にも同じことが言える。背景には地味なかわいさがたっぷりと言ったところだろうか。感じたことは娘も同じようで、ずいぶんの長い間、くまのブルンミシリーズは毎晩のリクエストになっていた。アンニパンニには、かなり魅せられていたなあ。彼女はアジアの女の子にも見えるから、親しみがわくのかも。
 お話のテーマは、もちろんお誕生日。アンニパンニはブルンミのためにびっくりお誕生パーティを開こうとするけれど、何でもかんでも、「ひ み つ」と隠しごとをしているアンニパンニの素振りにブルンミは悲しくなる。パーティに至るまでのブルンミの姿がちょっとかわいそうかな。でも、その分、子どもの心は引き付けられるようだ。久々に読み、娘はやっぱりブルンミの涙に同情していた。でも、最後は楽しいね〜。 
 ブルンミのキャンドルの数は3本。一方自分は6本、と娘はいかにも誇らしげ。年の数はいたく気になるようで、6つの風船、6つのプレゼント、6本のキャンドルの立ったケーキの絵を描き、かたわらに「I am 6!」と大きく記したお手製ポスターを見せてくれた。(asukab)

ブルンミのたんじょうび

ブルンミのたんじょうび