お誕生日絵本カウントダウン#3

 3日目の絵本は『どんぐりもりのおはなし〈1〉くまくんのてがみ (児童図書館・絵本の部屋・しかけ絵本の本棚)』。どんぐりもりのおはなしシリーズは全4冊で、娘3歳のクリスマスに贈ったもの。サイズが13センチ×15センチで仕掛けボード絵本とくれば、小さな子どもが喜ばないはずがない。作者のドナルドソン&シェフラーコンビにはずっと魅せられていたから、このシリーズも「やっぱりね」という感じで親子で楽しませてもらった。これは言葉の数が少なくて非常にシンプルな展開、でもイラストは誰もが楽しめるという感じかな。愛敬のある動物たちの表情がたまらないのだ。息子もシェフラーのイラストは大好きである。
 シリーズ1は、お誕生会を開くくまくんのお話。仕掛けのめくりには、招待状を受け取る動物たちが隠れていたりして、5歳になってもめくったり、中のイラストの当てっこをしたり……そんな作業は娘を満足させるようだった。かなり日本語を忘れていて、親としてわかっていることとはいえそれはちょっぴりショックではあったけれど。「いっつう、につう、さんつう」という手紙の数え方など……、また何度も読めば覚えてくれるかなと希望を抱く。
 ちなみにくまくんのキャンドルの数は7本。え?小さな子ども向けの絵本のはずだったけど7歳?……と最初は意外に思ったが、自分で手紙書いて、ケーキを焼いて、友だちを招待するのだから、くまくんはそのくらい大きくなくちゃねと後で納得する。
 ……これを書いている途中、息子がお小遣いで買ったという娘への誕生日プレゼントを見せてくれた。大きなものだから、庭の物置に隠してあるという。それは直径50センチはある大きなゴム製のボール。「お店で並んで待っているとき、『That's a nice ball!』ってみんなほめてくれたよ」と得意そうに話してくれた。空色のボールには、緑色の花形リボンがおへそのようにちょこんと付けられている。「あ〜あ、5ドル、もうなくなっちゃった」とつぶやくにこにこ顔を見て、これがお誕生日を迎える意味なんだと胸が熱くなる。(asukab)

Tales of Acorn Wood:Postman Bear(PB (Tales from Acorn Wood)

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