今年もやってきた! ハロウィンの絵本#4

 100%ハロウィン絵本ではないのだが、毎年ハロウィンの頃に楽しんでいる絵本が『まじょとねこどん ほうきでゆくよ (児童図書館・絵本の部屋)』だ。表紙には、ニマっと笑う三つ編みおさげ魔女とトラ猫どん。風の吹く日のおかしな話に誘っている。
 魔女が猫どんといっしょにほうきで飛んでいくと、帽子が風に吹き飛ばされた。探しに下りると犬に出会い、ワンちゃんもいっしょにほうきに乗り込んだ。ところが、今度はリボンが落ちてしまい、探しに下りると緑の鳥が乗り込むことに。雨が降る中、進んでいくと今度は杖が落ちてしまい、下りた先でかえるも乗り込んで……。ほうきの上はぎゅうぎゅう詰め。……と思ったら、ポキン! ほうきは空中で真っ二つ!
 うちでドナルドソン&シェフラーコンビといえば、トップ5に入る作家コンビ。子どももわたしも昔から魅せられていて、品切れ作品以外はすべて集めている。魅力の原因はといえば、愛嬌のある登場人物とリズムのいい文章(多くが韻を踏んでいる)の2つだろうか。このお話は、この後、ブレーメンの音楽隊のようなアイデアとモダンな帰結で締めくくられるのだが、場面ごとの魔女と動物たちの表情が愉快で、クスクス笑いがこぼれるのである。各自「!」がぴったりの「目」をしていて、それが「間」を表現するという感じだ。去年のハロウィンには、娘のクラスでこの作品を読んだ。
 同じ趣向で、さらに笑えるのが『もりでいちばんつよいのは? (児童図書館・絵本の部屋)*1。ここにはグラファロという架空の怪物が登場するから、直接ではないにせよハロウィンのキーワード(怪物)と結びつく。お話としてはこちらのほうがよくできていて、賢いねずみと森の動物たち、グラファロのやりとりにユーモアがあふれている。うちにはグラファロ人形が2体あるので、いっしょに楽しまない手はない。今年1月には姉妹編『The Gruffalo's Child』が出たので、こちらは続けて冬に味わえる。(asukab)

  • 魔女と動物たちのズッコケどたばたストーリー

まじょとねこどん ほうきでゆくよ (児童図書館・絵本の部屋)

まじょとねこどん ほうきでゆくよ (児童図書館・絵本の部屋)

  • グラファロとは何ぞや? 会話が楽しい

もりでいちばんつよいのは? (児童図書館・絵本の部屋)

もりでいちばんつよいのは? (児童図書館・絵本の部屋)

  • 作者: ジュリアドナルドソン,アクセルシェフラー,Julia Donaldson,Axel Scheffeler,久山太市
  • 出版社/メーカー: 評論社
  • 発売日: 2001/01/01
  • メディア: 大型本
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  • グラファロの子ども登場!

The Gruffalo's Child

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