うちのハロウィン絵本#6

 何度も書いているような気がするが、たとえハロウィンと謳っていなくてもこの季節向きの絵本はたくさんある。キーワードをしいて挙げれば「魔女・お化け・怪物」になるだろうか。だから仕掛け絵本Go Away, Big Green Monster!』は、うちではハロウィン前に読みたい大切な1冊だった。これは、息子が小さな頃から人気のある絵本で、その勢いはいまだ衰えず、今は娘が楽しんでいる。分類すれば、お休み前の恐怖を取り除く系統の絵本になるが、ハロウィンにも向いているとずっと思っていた。なので、さっそく彼女に読んでもらう。習ったばかりの色の名前が多いからか、わりとよく読める。
 ……グリーン・モンスターにはギョロリとした黄色い目、(右ページには、穴から黄色い目がのぞく。めくると…)…ながほそい青緑の鼻(目に加え、鼻がのぞく。めくると…)…とがった歯が見えるでっかい赤い口(目、鼻に加え、口がのぞく。めくると…)ねじれた小さい耳(目、鼻、口に加え、耳がのぞく。めくると…)……というように、ページごと、黒い背景に切り抜かれた形を通してグリーン・モンスターの顔が浮かび上がってくる仕掛けである。これが、小さな子どもにしてみると、ゾクゾクして「怖い+おもしろい」がミックスされた興奮の要因になるんだろう。恐怖をどのように取り除くのか、その方法は非常に米国らしく大胆だ。後半のグリーン・モンスターの変貌ぶりに注目したい。こんな、ハロウィン・モンスターもありだと思うよ。
 わたしはフェルトピースでモンスターの顔を作ろうとしたけれど、これに関してはくりぬかれた穴の中から見えるほうが絶対におもしろい。となると、今度はものすごく厚くなってしまい、見たいはずの顔がきれいに見えなくなってしまう。そんなこんなで結局絵本の趣向とはかけ離れてしまい、あきらめることになった。パペットを見たことがあるから、黒い靴下で作ってみるのもいいかな。
 そうそう、ハロウィンの色はもちろん、「黒、オレンジ、白」中心なのだが、3色に「赤、緑、紫」が加わり、怖さを演出する傾向はあるかもしれない。この作品は、「黒、白、黄、緑、紫、赤」から成っている。
 ところで、娘が『Leaf Man (Ala Notable Children's Books. Younger Readers (Awards))*1の飾りと称してマスキングテープで色とりどりの葉っぱを窓に貼ってくれた。わあ、きれい。無造作にメイプルの葉を並べるだけで、リーフマンが風に吹かれて旅をした秋の空間が広がっている。(本当は目隠しして驚かせたかったそうなのだが、わたしが突然見てしまったから残念がっていた。)秋は毎年、同じ形で同じ楽しみを与えてくれるけれど、楽しみの深まり方が子どもの成長により変わるからだろうか、味わいは毎年異なるような気がする。(asukab)

Go Away, Big Green Monster!

Go Away, Big Green Monster!