こしょうひとつまみ かぼちゃスープにね!

 ハロウィン前の最後の週末を迎える。この3日間、ハロウィン関連行事はあちらこちらで盛りだくさんのようだ。娘は金曜日、クラスで農場のかぼちゃ畑に出かけ、くり抜き用かぼちゃを1個もらってきた。欲張って大きいのを選ぶと帰り道、重くて運べなくなってしまうので、小ぶりでかわいいのを選ぶのがコツ。彼女は、直径25センチぐらいの球に近いかぼちゃを選んだ。ぴったりのサイズだったね。うちの庭で採れた直径10センチのミニかぼちゃと並べると、かぼちゃ親子のできあがり。
 そんなわけで夜の読書は、最初に『Pumpkin Soup』(邦訳『かぼちゃスープ』)*1、次に続編となる『A Pipkin of Pepper (Pumpkin Soup)』を読む。
 ねこ、りす、あひる……なかよしトリオは、この続編でも美味しいかぼちゃスープを作る。ところが、おやおや、塩が切れている。買い物はしっかり者でお兄ちゃん的存在のねこの役割であるにもかかわらず、あひるがいっしょに行きたいと無理を言い出した。迷子になる可能性があるからダメと反対したけれど結局ねこは折れ、心配したりすがあひるのお世話役として着いて行くことになる。みんなで街行きのバスに乗り、さあ出発。初めて見る大きな街に、あひるはちょっぴり後ずさり。塩だけ買って早く帰ろうとお願いした矢先、いろいろな商店を目にしたら、スープに入れるこしょうに気を取られはじめた。あれあれ、はぐれちゃうよ〜。
 落ち着いて冷静なねことりすに対し、無邪気で奔放なあひる――「大人」と「子ども」の対照は続編でさらに明らかになった。たとえば親子で読めば、あひるのふるまいに対して、大人はほほえましく感じ、子どもは自分と同じ……とうれしくなるのだろう。こしょう壺やグラインダーをかたどったビルが林立する不思議な街の光景には、あひるだけでなく読者の目も丸くなってしまうかも。何だか魔法がかけられているようで変わっている。
 それにしても、わたしもこしょうをたっぷりふりかけた料理が大好き。ハロウィンの夕食は、適度に――自分のには、たっぷりと――こしょうをふった美味なかぼちゃスープにしようっと。(asukab)

  • おいしいかぼちゃスープは、3匹の登録商標

かぼちゃスープ

かぼちゃスープ

  • アクシデントで思いがけずおいしくなることもある

A Pipkin of Pepper (Pumpkin Soup)

A Pipkin of Pepper (Pumpkin Soup)