くまのくんちゃん抜きでは始まらない

 何気なくて家庭のぬくもりがたっぷりで、やっぱりクリスマスを迎えるにあたり、『くんちゃんとふゆのパーティー*1は必ず読みたい絵本である。
 雪が見たくて冬ごもりを伸ばしてもらったくんちゃんは、冬を迎え食べ物に困っている動物たちのことを知りすてきなことを思いつく。それは、冬のパーティー。この「パーティー」という言葉を聞くだけで子どもはワクワクし始めるので、娘も息子もここからぐーんと森でのお話に引き込まれていく。
 冬のパーティーって、何をするのかな?――読後、娘はさっそくポップコーンでガーランドを作り、「鳥さんにプレゼントする」と張り切っていた。今度はドライ・クランベリーも買ってきて、ポップコーンの白とクランベリーの赤を組み合わせたガーランドにしようか。今年はクッキーもホワイトチョコとクランベリー入りにする予定なので、ぴったりトータル・コーディネイトになる。くんちゃんのこの絵本も、イラストはペン画に灯るような赤を彩色していてクリスマス・カラーだ。
 最近読んだクリスマス絵本で気づいたこと。くんちゃんは「ゆきぐま」、『もしもねずみをえいがにつれていくと』のねずみくんは「ねずみ型のゆきだるま」、『ふたりはいつも (ミセスこどもの本)』のがまくんとかえるくんは「かえる型のゆきだるま」を作っていて、ほっこり笑ってしまった。みんな自分たちの形を作っている。(asukab)