がまくんとかえるくんの1年

 娘が昨夜、『Frog and Toad All Year (I Can Read Level 2)』(邦訳『ふたりはいつも (ミセスこどもの本)』)の中から「Christmas Eve」を読んでくれた。彼女はこのお話が大好き。暖炉を囲んで穏やかにクリスマス・イブを過ごす、がまくんとかえるくんの姿に安心するようだ。すてきなプレゼントも飾られているしね。この1冊には、彼らの1年間が表情豊かに描かれる。
 冬から始まり、春、夏、秋と過ごしてまた冬を迎える暮らしぶりは、相変わらずおとぼけで愉快。ところが今の季節にまとめて5話を読むと、四季を通してしんみりと自分の1年を振り返るような気持ちにもなるのだった。クリスマス、年の瀬を迎え、「日常ってすてきだな」とさらに納得してしまうのである。
 がまくんとかえるくんの魅力って何だろう。何気ない会話、日常、自然……、いろいろ考えてみる。ひとつ言えることは、彼ら自身がしあわせだからこそ流れる時間がそこにある、ということかな。ふたりの交わす会話に思い違いがあっても、結局すべてが安堵の中に自然な形で無理なく納まることになる。
 わたしにはこういう友だち、いなかったなあ。でも、主人との関係が、がまくんとかえるくんみたいかな。「日常っていいね」と言える日常がうれしい。(asukab)

ふたりはいつも (ミセスこどもの本)

ふたりはいつも (ミセスこどもの本)