なにしてあそぶ?/ヒギンズさんととけい

 『なにして あそぶ?』(原書『What Game Shall We Play?』)は、動物たちが「なにしてあそぶ?」と次々に尋ねて歩く、かくれんぼ絵本。ページの端に隠れている動物のヒントがあり、同時に繰り返し絵本でもあるから小さな子どもたちに向いている。隠れていることと、何して遊ぶかの「遊び」が重なった「ひねり」がハッチンスらしいかな。単純さと凝ったイラストの魅力がよく出ている。緑と花がさわやかに描かれているのでこれからの季節にいいのでは。『びっくりパーティー (世界のほんやくえほん (10))』(『The Surprise Party』)の続編なので、続けて読めば楽しさ倍増だ。
 ちょうど『ヒギンスさんととけい』(原書『Clocks and More Clocks』)が新版で登場ということで、ハッチンスの独特な絵を味わおうと手に取った。毎度のことながら、娘は動物たちの体に描かれる民族調の模様に興味津々。刺繍にしたら、作業は大変だろうが、さぞかし美しいことだろう。
 時計に興味を持つ娘のために、ヒギンズさんの絵本に期待してしまう。「一時帰国で手に取る絵本リスト」にさっそく加えた。この作品で分針の読み方を学んでくれるといいなあ。そうでなくても、いろいろな時計を目にするだけで、ボーンボーンボーン、うれしくなりそうかな。
 3冊の書影の色合いだけで、英国紳士服のような落ち着いた雰囲気が……。(asukab)
amazon:Pat Hutchins

  • 邦訳の書影がないので、ペーパーバックで

The Surprise Party

The Surprise Party

What Game Shall We Play?

What Game Shall We Play?

  • こちらは新版

ヒギンスさんととけい

ヒギンスさんととけい