−30度Cでの休み時間

 『Recess at 20 Below』は、アラスカ在住小学生たちの冬季の学校生活を紹介するノンフィクション写真絵本。同じ年代の子どもたちが朝、懐中電灯を持って登校する光景から娘はすでに魅せられた。
 スキーに出かけるような防寒服を着ての休み時間は、お昼頃にある。日照時間が3時間と限られているため、この時間になるそうだ。−30度C以下になると危険なので、子どもたちはいつも気温が下がらないように願っている。日照時間も氷点下の気温も、わたしには想像を絶する世界である。
 雪に囲まれているけれど、乾燥のため雪はサラサラした粉のまま。雪だるまが作れない代わりにイグルーを作って遊ぶのは、この地方ならでは体験だろう。
 雪国……というか氷の国での光景は、アラスカの印象を鮮明に残してくれた。夏も美しいのだろう。
 作者は2000年度フルブライト奨学金の受賞者で、2004年度ディズニー年間最優秀教師賞に輝いた小学校の先生。すばらしい先生であることは、絵本からも伝わってきた。(asukab)

Recess at 20 Below

Recess at 20 Below