ふしぎなともだち
ママといっしょに新しい町に越してきたレオン。お父さんは軍隊にいるので、遠くに行ってしまった。レオンには、ボブという友だちがいる。ボブはレオンの部屋に暮らしていて、朝ごはんも、遊ぶときも、何をするにもいっしょだった。
息子といっしょに読んだ絵本は『ふしぎなともだち (児童図書館・絵本の部屋)』(原書『Leon And Bob』)。ボブという友だちはいわゆる目に見えない友だちで、たとえばアーサーの妹DWのニジーン(ニジーンが出てくるわけではないけれど、DWのお話なら『D.W.じてんしゃにのる (アーサーとなかまたちシリーズ)』など)とか、チャーリーの妹ローラのソレン・ロレンセン(『ぜったいがっこうにはいかないからね―チャーリーとローラのおはなし』)とか、絵本の世界にはよく登場する。
自分にもいたのだろうか、小さな頃の目に見えないお友だち。「ひとりでぺちゃくちゃおしゃべりして、それはそれは楽しそうだった」とは、母がよく話してくれる幼少時代のわたしの姿で、これを聞く限りひとりくらい存在したのかなとも思えてくる。
レオンの越してきた町はきっとヨーロッパのどこか。わたしは引越しの経験がないのでわからないのだけれど、新しい環境になじむって大変なことなんだろう。
息子が、結末の流れを当ててしまったことには驚いている。友だちとの出会いがさわやかに描かれる、さり気なくて心あたたまる絵本である。(asukab)
- 作者: サイモンジェームズ,Simon James,小川仁央
- 出版社/メーカー: 評論社
- 発売日: 1999/04/01
- メディア: 大型本
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