Russell and the Lost Treasure

 父の日を前に、書店では父子関係の絵本が目白押し。同時に海賊絵本もわんさかと並んでいた。父と子+海=海賊の公式が成り立つのかも。(ちなみにオレゴン州在住の男性2人が始めた「海賊語を話そうデー」は、9月19日でまだ先のことである。海賊絵本のリストは、こんな感じ。*1*2*3*4)というわけで、海賊から宝探しを連想し、『Russell and the Lost Treasure』を読んでみた。
 羊のラッセルは宝探しの地図を見せてもらい、心がときめいた。カエルゾコが原に埋められているという宝箱を求め、さっそく、いかした宝物探知機を作る。上のほう、下のほう、茂みの中、外、左、右……あちらこちらを探したけれど、機械の反応はなし。あきらめかけた頃、丘のふもとに座る大木の根元から発信音が聞こえてきた。やったね! さっそく、地中に潜って進むと、そこには夢に描いていた通りの大きな宝箱があった。喜び勇んで重いふたを開けたものの……、中はガラクタだらけだった。
 このガラクタの中から今でも使える「ある物」を見つけ出し、ラッセルはとても愉快なひとときを過ごす。真の「宝物」の意味も、同時に理解しながら。
 子どもは、宝探しや地図が大好き。3、4歳ぐらいの子どもたちが夢中になってラッセルの冒険を追いかける姿が目に浮かんだ。第1作目*5と同様、軒遊びをする年代にぴったりの絵本だと思った。(asukab)

Russell and the Lost Treasure

Russell and the Lost Treasure