Three Feet Small

 マイケル・ローゼン*1の絵本だと思って借りた『Three Feet Small』。米国在住画家ヴァレリーゴルバチョフと組むのが不思議と思いながら読み始め、作者マイケル・J・ローゼンは別の作家だと知る。でも、かわいらしい作品だった。この画家のイラストには、いつもとろんと魅せられる。
 主人公は、「ぼく、とってもちっちゃいんだ。まわりは おおきなものばかり。みんな せがたかい。ぼくは、いつも下のほうにいて、上のほうなんて見えないよ……」と告白する小さなくまぼうや。自分の生活を振り返り、いろんな場面をお話してくれる。小さいとこんなに不便と不平をもらしながらも、お喋りする中で少しずつ成長していることに気付いていく。子どもの成長は確かに、はっきりと目に見えにくい。それでも、たとえば服が短くなっていたり、帽子や靴がきつくなっていたりで、「ああ、大きくなったんだ」と日常の一点に立ち実感する。くまぼうやの喜びも、そんなささやかな発見から生まれる。
 とにかくイラストが、かわいいなあ。めがねをかけたおねえちゃんぐまが思いやりいっぱいでいいなと思った。(asukab)
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Three Feet Small

Three Feet Small

*1:悲しい本 2006年3月19日