A Splendid Friend, Indeed 2006年オナー

 『A Splendid Friend, Indeed (Goose and Bear Stories)』は、この部門唯一の絵本。性格の違うあひると白くまのやりとりが、いい味を出している。
 本を読みたいしろくまくん、でもあひるくんはおしゃべりしたくて仕方がない。お話を書きたいしろくまくん、でもあひるくんは、おしゃべりしたくて仕方がない。考えていたいしろくまくん、でもあひるくんは、おしゃべりしたくて仕方がない。2匹は友だちでいられるかな?
 見開きに簡単な1文があるだけの、シンプルな絵本。でも、メッセージは余計なものが省かれているだけに十分伝わってくる。本とか文字、読み書きの意味がぬくもりといっしょに描かれていて、じんわりいい気持ちになれる。パステルと水彩のイラストが色鮮やかで、思わず心が弾んできた。
 コルデコット賞でない理由は、白くまくんの行為とあひるくんの心の伝え方にある。ガイゼル賞のハートが絵本になるとこうなるという感じだろうか。レベルは1と2の間ぐらい。(asukab)
amazon:Suzanne Bloom

A Splendid Friend, Indeed (Goose and Bear Stories)

A Splendid Friend, Indeed (Goose and Bear Stories)