Boy on the brink

 絵本『Boy on the Brink』は、夢のお話。午前中おじいちゃんと釣りに行き、その帰りに機関車に遭遇。午後は家族みんなでビーチへピクニック。夕方からカーニバルに出かけ子馬に乗って……。そんな一日を過ごした男の子がその晩見た夢は、はらはらどきどきの冒険でいっぱいだった。
 幼少期の一日を思い出した一冊。同時に、息子の小さかった頃を懐かしんだ。作中の男の子はまだ小さいから、どんなときも「むちゃしないで」となだめられる。冒険したいのにね。これは息子と同じ。好奇心がくすぐられると、遊びの世界に突進だもの。子どもって、一日思う存分遊んだ夜、こんな夢をみているのかな。昼間の冒険が、こんな夢になるとは愉快である。
 男の子が見た「夢」というより、作者の幼少期への憧憬を描いた「夢」のような気がする。夏にぴったりの絵本。(asukab)

Boy on the Brink

Boy on the Brink