The Gingerbread Man はしれ! しょうがパンぼうや

 おとぎ話や民話の魅力は、とてもひとことで言い尽くせない。長い歳月にわたり愛された物語には、誰が何をしたって到底かなわない言葉と心の躍動がつまっている。世界中どこでもそうなのだから、子どもと親、家族の関係と同様、お話と人の関係も時代や場所が変われど普遍的だ。
 ビクトリア時代風のペン画*1で描かれる『The Gingerbread Man』は、正統派でなおかつ愉快で美しい絵本である。再話を担当した作者の教員経験が活かされているんだろうなあ。お話って楽しいなあという気持ちが身をもって何度も味わえる。これぞ「お話」の醍醐味だ。知っているのに繰り返し読みたくなり、おまけにクッキー作りにもつながるのでこういう絵本は花丸となる。
 娘は湖畔のビーチで泥だんご作りに没頭。二段重ねて泥だるま(本人曰く「雪だるま」)を十個並べ、「10 Snowmen」とタイトルを付けた。「かさ地蔵のように見える」と息子。風の気持ちいい午後だった。(asukab)
amazon:Jim Aylesworth
amazon:Barbara McClintock

  • 裏表紙にしょうがクッキーのレシピあり

The Gingerbread Man

The Gingerbread Man