19 Girls and Me クラスに男の子一人

 かわいいなあ。『19 Girls and Me』の真っ赤な表紙を見て思い出したのは、マドレーヌ・シリーズだった。みんなおそろいの制服で、おすまししたり、スマイルしたり。その中に困惑した風の男の子がひとり。この子が、「Me」なんだ。
 十九人の女の子に囲まれた「ぼく(ジョン・ヘラクレス・ポー)」のお話は、幼稚園のクラスを舞台に繰り広げられる。「女の子ばかりに囲まれていると、女の子みたいになっちゃうぞ〜」と二年生のお兄ちゃんに脅されても、ジョンはクラスメイトと楽しい毎日を送るのだった。
 出てくる見立て遊びが世界旅行のようでなかなか楽しい。壁に立てかけてあったはしごをエベレスト山にして上ったり、大きなシャベルで地球を掘り返し万里の長城をたずねたり。遊びの途中で聞こえるレイ先生の「お昼の時間ですよ〜」が、ほっとする。ランチが遊びで訪ねた土地ならではのご当地メニューで、文化の多様性を謳っていた。このあたりは、ちょっと欲張り過ぎかな。
 展開はともかく、イラストがかわいかった。列を作って並ぶ姿って、それだけでアピールする力があるのかもしれない。この後、娘とマドレーヌ人形あそびに興じる。(asukab)
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  • トキメキ! 赤がカワイイ

19 Girls and Me

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