J. A. Teddy テディをすくえ!
ヤンチャ船長は、遊びのガキ大将。今日も元気に冒険を繰り広げる。でもね、いつもそばにいてくれた大切なぬいぐるみJAテディがいなくなっちゃった。肩を落とす船長をなぐさめようと、妖精や小人、小おにたちがやってきた。JAテディは、世界中の迷子のテディベアが集められた迷宮にかくまわれているんだって。船長はここぞとばかりに勇気を奮い立たせ、みんなといっしょにテディを助けにでかける。いざ、出発!
出会えるときは、まるで洪水のようにやってくる絵本の波。その中で『J. A. Teddy』にも、ぴたりとハートを射止められた。この手の絵本を開くうれしさよ! ピーターパンのお話がベースにあり、男の子と空想世界の仲間たちが冒険にでかけるシーンに心が飛び跳ねた。カラフルで質感のあるイラストが、作品に冒険のパワーと温かいハートを加味している。言わずもがなヤンチャ船長の姿が息子と重なり、どんどんお話に吸い込まれていった。迷子のテディたちが飛んでいくページに、これまたほろり。最後にすてきな秘密も明かされる。
話は前後するけれど、先週の日曜礼拝でのこと。「ママ、見て。かわいい」と息子の指差したもののひとつが、聖フランシス日で来ていた動物でなく小さな女の子の抱いていたテディベアだった。くるくる巻き毛が毛玉になった、ベージュ色のまんまるテディ。「あ、ほんと」。それにしても、ぬいぐるみをかわいいと指摘する息子が意外だったので、えっ?と思わされた。幼子の気持ちを理解しているのか、それとも、まだ子どもなのか。そんなこんなのテディベアエピソードの後に出会えた絵本だから、思うところがあったのかもしれない。JAテディとの出会いが、とても特別に思えた。
息子の部屋には自作アート、おもしろい絵の付いたソフトドリンクの缶やビン、スポーツのトロフィー・盾、マリナーズやスポーツカーのポスターといっしょに、自分のテディ(しろくまさん)とスヌーピー、ガーフィールド、ワニやラッコ、はりねずみのビーニーベイビーズが同居している。スター選手のジャージを欲しがったりと中学生らしい志向もあるのだけれど、本日娘といっしょにハロウィンの飾り付けに熱中する姿などは、やはり永遠の子どもだった。(asukab)
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- 永遠の子どもと出会いたい人に。イニシャルから、これは作者のテディ?
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