The Curious Demise of a Contrary Cat ひねくれ猫の 気になるさいご

 一見ハロウィン絵本とわからない、ハロウィン絵本。紫の色づかいは表紙だけで、アイボリーを背景にしたクリーム色とペン画が洒落たカートゥーンタイプのハロウィンワールドを繰り広げる。色づかいが地味なら、タイトル『The Curious Demise of a Contrary Cat』もお祭り気分を感じさせない単語の選択になっているような……。小さな子どもよりは、大人を含めた大きな子ども(三・四年生ぐらいから)向きかなと感じた。
 満月がうっすらと青白く光る夜、魔女はパーティー準備にウキウキしている。愛猫に手伝わせたいのだけれど、あいにく猫はほかのことに夢中。何を頼んでも「ゴロゴロゴロ」「ガリガリガリ」と音を立てて知らん顔。そんなことしてたら、最後にどうなっちゃうか知らないよ――。
 見どころは、魔女と猫のやり取りとコミカルに描かれた背景だろう。息子が好きそうなので、娘よりも彼といっしょに読んだほうがよかったかもしれない。彼女はやっぱり、オレンジ、黒、白に包まれるハロウィン絵本がお気に入りのようだった。(asukab)
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  • 紫とクリーム色の相性ってぴったり。表紙裏ジャケットフラップにねずみがいて、おもしろい空間使いだなと感心

The Curious Demise of a Contrary Cat

The Curious Demise of a Contrary Cat