I Have a Little Dreidel ドレイドルであそぼうよ

 収穫感謝の食卓は、東海岸七面鳥のかわりにノースウェスト地方らしくサーモンで。他にはコーンプディング、マッシュ-ポテト、パンプキンパイを加え、せめても「米国らしい」雰囲気を添える。暖炉に火をおこしキャンドル-ライト ディナーにしたら夕食後、子どもたちが暗いのをおもしろがってハロウィンもどきのおばけ屋敷ごっこを始めた。効果音は、ピアノとおもちゃの猫の声。怖そうな不協和音(というより不気味な重音?)を低音と高音で連打し、かわるがわるホラー映画のような絶叫シーンを演出している。主人まで悪乗りする始末、収穫感謝の夜に――。
 そのような騒々しい中で、昨日読んだ『I Have a Little Dreidel』を記録することになった。絵本は、ユダヤ文化のハヌカのお祝いを、ドレイドルという独楽遊びの歌で紹介する。この歌は懐かしい。息子がプレスクールの頃、ドレイドルに夢中になりよく歌っていた。独楽といっても四面からなり、それぞれの面にヘブライ語で「nun(=nothing)」「gimel(=all)」「hay(=half)」「shin(=put in)」といったゲームの指示が書かれている。参加者は手にした駒(硬貨、石、木の実など数えられる小さなものなら何でもよし)を真ん中にひとつ置き、ドレイドルの出た目に従って、駒を取ったり、戻したりする。
 各ページにはイスラエルの国旗を象徴して、青で民族風の連続模様が縁取りされている。ハヌカを過ごす一家があたたかく描かれ、ユダヤ教のお祭りを知るのに最適の一冊。(asukab)
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  • 地元在住画家なので注目した絵本

I Have a Little Dreidel

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