Mouse Cookies & More: A Treasury ねずみクッキー シリーズ愛蔵版

 クリスマスの頃に見かけ、かわいいなあと思っていた『Mouse Cookies & More: A Treasury (If You Give...)』を再度手にした。あのぐるぐる話シリーズ*1,*2から四話『If You Give a Mouse a Cookie (If You Give...)』『If You Take a Mouse to School (If You Give...)』『If You Give a Moose a Muffin (If You Give...)』『If You Give a Pig a Pancake (If You Give...)』が収録され、レシピや歌(楽譜つき)まで楽しめるという欲張りなシリーズ愛蔵版だ。ねずみやムース、こぶたが大好きな子どもにしてみたら、クッキー焼いたり、歌を歌ったり、キャラクターたちがいっしょに遊んでくれるのだから宝物の一冊になるだろう。一瞬、がまくん&かえるくんの焼いたクッキーレシピやテーマソング的な歌を紹介する愛蔵版があればいいと思ったけれど、彼らはあの四冊の中でひっそり愉快に暮らしているから永遠に魅力的なのだと納得した。ボンドの描くキャラクターはハンズオン的な遊びに向き、ローベルの世界は本の世界にとどまるからこそ生きてくる。
 2006年児童書・絵本のホリデー商戦は、全米レベルで軒並み好調だったらしい。過去最高だったというのはわたしのお気に入り児童書専門書店で、ちょっぴり驚いた。というのは、ホリデー商戦が始まる収穫感謝の週は大雪、クリスマス休暇前は大嵐で停電などなど、当地の気候が地域経済に少なからず影響を及ぼしていたからだ。それでも子どもの本がよく売れたというのは、喜ばしいニュース。
 子どもが本を読む時間というのはいい。この時間の流れ方は、彼らが絵を描いたり、歌を歌ったりしているときとまた違うのよね。大人がそこに佇んで、もっとも平安の感じられる時間かもしれない。恵まれた環境の子どもだけでなく、すべての子どもたちに本をと願う。(asukab)
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  • ぼくたちといっしょにあそぼうよ!

Mouse Cookies & More: A Treasury (If You Give...)

Mouse Cookies & More: A Treasury (If You Give...)