Zelda and Ivy The Runaways ゼルダとアイビー 夏の物語
がまくんとかえるくんに匹敵する読本シリーズは、きっとゼルダとアイビーシリーズ。『Zelda and Ivy: The Runaways: Candlewick Sparks』を読んで、思わず感じてしまった。何でも仕切ろうとするおねえちゃんのゼルダとその強いおねえちゃんについていくアイビーのお話は、どれも現実味にあふれうなづいてしまうことが多い。会話が生き生きしているしエピソードが子どもらしくて、親のほうも自然と引き込まれている。こういう描写は絶対実体験がないとありえないだろう。五人兄弟の中で育ったという作者の「姉妹体験」が、存分に活かされている作品だ。
収録は全三話。きゅうりサンドウィッチばかりのランチから逃れようとお庭に家出したり、大切なものをタイムカプセルに入れて後悔したり、魔法の混ぜ物をめぐって騒動が起きたり……とにかく、どのやりとりも100%かわいい! 女の子を持つお母さんなら、さらなる共感に打ちのめされてしまうかも。
マットなイラストの描かれ方が独特で、そこもいいと思う。おすすめとしてよく見かけていた絵だったので、もっと早く手にすればよかったな。きつねちゃん姉妹というのが、アリクイのアーサーと同様ユニークに思えた。(asukab)
amazon:Laura Mcgee Kvasnosky
Zelda and Ivy: The Runaways: Candlewick Sparks
- 作者: Laura McGee Kvasnosky
- 出版社/メーカー: Candlewick
- 発売日: 2006/05/09
- メディア: ハードカバー
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