「感情労働」時代の過酷……雑感

 id:p_shirokumaさんの記事『感情をこき使って摩耗する現代人(感情炭坑労働・情報公害、とでも喩えたくなるような) - シロクマの屑籠』経由で、『http://www.asahi.com/job/special/TKY200706050068.html』を読んで。以下の記述に、トンネルを抜ける糸口が少しだけ見えた。

では個々の感情労働者は、どうしたら燃え尽きずに済むだろう。

 独居老人の後見などを請け負う都内の福祉事務所を運営する女性(48)は、契約しているソーシャルワーカーたちに「定時終業」と「オフの充実」を徹底させる。

 「時間内にやるべきことをしっかりやったら定時できっぱり仕事から離れ、後は趣味などで自分を満たすように言います。24時間、仕事に引きずられないための切り替えの訓練になりますし、他人の気持ちや不幸を受け止めるには、充実していないと続きません」

 社会の底辺で生きる子どもたちに触れていると、正直、心がずたぼろになってくる。特に陽の短い冬場がつらいのだ。欧米社会機構の中で、異なる価値観・文化背景を持つこの子たちは救われようがない。将来がどうなるか目に見えているし、肝心の本人たちは「それが何だっていうの」と真剣に考えようともしないし、その姿勢に対して傍観するだけでどうすることもできない自分がいる。短絡的な解決策で日々が過ぎ、長期的には何も変わらない悪循環が当たり前のように続く。「こんなこと、マジでやってられないよね」。短期収容所や問題地域校のカウンセラー・教師離職率の高い理由がよくわかる。真正面から付き合っていたら、自分のほうがまいってしまう。――そんな中、上記に出会った。
 本音を言うと「whole=人間性全体」で生きたい自分としては、こういう条件的な考え方は受け入れがたい。「それとこれとは別問題」的な発想で、卑怯極まりない生き方だ。でも、朝から晩まで四六時中、真剣に向き合っていたら心身ともに続かないことも事実である。結局、ジレンマの中で生きるしかないってこと、か。
 唯一の慰めが、家族と絵本。一生、よろしくね。運動も慰めだけど、最近ジムに行っていない。