The Story of Giraffe 恋人をさがしたキリンくんの話

 探しものは何ですか、見つけにくいものですか――。絵本『The Story of Giraffe』で、キリンが探していたのは女の子のキリン。自分と同じように首が長く、模様をつけている女の子のキリン。

キリンくん、おおみずにおそわれる前に 女の子のキリンをさがし出しておいで。きみと同じように長い首をして 同じもようを持った女の子を。みんな カップルになるんじゃよ。そうでないと いけないんじゃ。

 ノアじいさんにそう言われたキリンは、さっそく女の子探しの旅に出る。

ぼくの女の子、見かけましたか?

 家ねずみに尋ね、サバンナのゾウに尋ね、金魚に尋ね、旅は続くけれど、キリンは探している相手に出会えない。そうするうちに、箱舟が出航し、キリンは置いてきぼりにされてしまう。
 探し物――。探しているときには見つからなくて、ふとあるとき目の前に存在していると気づく体験。これって、わたしが主人に出会ったときの状況です。別に恋人を求めていたわけではないのですが、ああ、わたしの運命の人はこんなところにいたのか……と思い知らされました。
 「人」だけでなく、「夢」もそうでしょうか。求めているときには手に入らず、無意識のときに向こうから求めていたものがやってきたり、ふと傍らにたたずんでいたり。人生って、そういうものですよね。(asukab)
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  • 作者はオランダ在住、画家はイタリア在住。オランダの絵本

The Story of Giraffe

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