Larry Gets Lost in Seattle シアトルの観光名所を訪ねる絵本

 ニューヨークやサンフランシスコなど米主要都市を紹介する絵本はあるのに、地方都市に分類されるシアトルって絵本がない……。なんて思っていたら、ちゃんと地元作家が地元出版社から出していた。その名も『Larry Gets Lost in Seattle』(作者サイトLarry Gets Lost – Best-Selling Children's Picture Book Series)。
 ピートはパパ、ママといっしょにシアトル観光にやって来たのだけれど、犬のラリーがはぐれてしまう。ラリーを探し歩くピート。男の子と犬――街の中で出会えそうで出会えない設定が、子ども心をハラハラさせてちょっとスリル。その間、ラリー(犬)の視点から、スペース・ニードルやパイク・プレイス・マーケット、パイオニア・スクエア、セーフコフィールドなど、シアトルの名所が描かれるわけで、これがなかなかよかった。主人公たちが、ちょっとアメリカン・コミックみたいな様相っていうのも親しみがあって魅力的だと思う。
 夏のシアトルはエメラルド・シティーの名を欲しいままに、さわやかな涼を提供してくれる。もし小さなお子さん連れなら、絶対この絵本をおすすめしたいな。ラリーたちといっしょに、シアトルを楽しんで。
 次作は"Larry Gets Lost in Boston"とかで、これはイチロー、松坂観戦をする際の必読絵本になりうるかも。(asukab)
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  • 絵本を抱えてシアトルの街へ!

Larry Gets Lost in Seattle

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