The OK Book 自然体のスタンスがいいよ

 『The OK Book』に出てくるOKちゃんは、どこにでもいる子どもを象徴している。「O」が顔で、「K」が体。「OK」の形を90度右に回転させるとしっかり地に足をつけた人間になり、絵本の中で子どもの日常を示しているのだった。ペンでシンプルに描かれるOKちゃんの姿に、いろいろ思索してしまうのが大人の読み方。子どもはそのまま喜んで見ている。

ぼくは いろいろ やってみるのが すき
ぜんぶがぜんぶ とくいじゃないけれど どれもすきだよ
スキップも まあまあ できて
木のぼりも まあまあ うまい
マシュマロも まあまあ やけて
つなわたりも まあまあ でき
レフトも まあまあ まもれて
ライトも まあまあ
大きくなったら いつか きっと
なにかが とってもじょうずに できるようになる
今は まだ、それが 何なのか わかんないんだけど……

 あー、子どもの頃に出会いたかった絵本だなあー。「どれも"まあまあ"できればいいじゃない」と落ち着いてしまった自分はどうなっちゃうのか。わたしの「何か」は何だろう。絵が好きで、絵本が大好きで、うーん、とりあえず今は、わたしもまだ捨てたもんじゃないと思うことにしよう。人生あと半分。(asukab)
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  • 作者はこういう「人生指南もの」*1,*2がお得意

The OK Book

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