Owen & Mzee: The Language of Friendship かばのオーウェンとかめのムゼイ、その後

 かばの赤ちゃんオーウェンと130歳のかめムゼイ――。親子、あるいは親友同士のような彼らの仲良しぶりは『Owen & Mzee : the True Story of a Remarkable Friendship (Owen and Mzee)』で紹介されました。『Owen & Mzee: The Language of Friendship (Owen and Mzee)』は、その写真ドキュメンタリー絵本の第2弾。2匹のその後を報告しています。
 津波でお母さんと生き別れになったオーウェンは、地元の人々に救助されケニア、モンバサのハラー自然公園に保護されました。そこには大人のかば3匹も暮らしていましたが、かばは新参者にどう猛なため、オーウェンはムゼイをはじめとするおとなしい動物たちばかりが暮らす保護区域に入れられます。食事、散歩、昼寝……と行動を共にする2匹のコミュニケーションには驚くばかりです。ムゼイが「早く、進んでよ」とオーウェンの尻尾をつついたり、オーウェンがムゼイの頭をやさしく噛んで「さあ、出発!」と催促したり。哺乳類のかばと爬虫類のかめがいっしょに暮らせるのか、人間たちは当初、懐疑的に見守っていましたが、2匹のやりとりに常識では考えられなかった発見が繰り返されました。
 ただ、やはり「かばは、かば」「かめは、かめ」です。オーウェンが成長し体が巨大になれば、知らず知らずのうちにムゼイを傷つけてしまう可能性もあります。オーウェンはムゼイのほかに新しく、かめのトト、かばのクレオにも出会いました。世界中が注目する2匹の将来は、どうなるのでしょう。
 本作品はシリーズとして、今後もレポートを続けてくれるようです。2匹の動向をあたたかく見守りたいと思いました。(asukab)
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  • やっぱりオーウェンは最初、ムゼイをお母さんと思ったのですね。本作を読んでそう感じました

Owen & Mzee: The Language of Friendship (Owen and Mzee)

Owen & Mzee: The Language of Friendship (Owen and Mzee)