メンタル・イメージ 幼稚園、1年生の教室で
自分の働いている小学校は、昨年から全校でガイデッド・リーディング・プログラムを取り入れている。去年、幼稚園、1年生、2年生のクラスで関わった同プログラムについて考察メモを記す。あくまでも個人的メモ。
月ごとにテーマが決まっており、このときは「メンタル・イメージ」。
メンタル・イメージ
幼稚園
- 1冊の絵本をクラス全体(カーペットコーナー)で読む。生徒は各自、バインダに白紙(線で4区分されている)と鉛筆を所持。
- 教師が絵本を読み始める。絵本のイラストを見せながら、ところどころ対話を持つ。区切りのいいところ(この場面はイラストを見せない)で切り、「ここで、みんなの頭にはどんなメンタル・イメージが浮かんだかな? 描いてごらん」――問いかけて、鉛筆で絵を描かせる。数分後、数人が絵を見せてシェア。
- 教師は続きを読み始める前に、絵本の該当イラストを見せる。「みんな違うメンタル・イメージを抱く。イメージは個々の経験によって異なる」を何度も強調。
- 以下、同じ作業(区切りのいいところで止め、絵を描かせ、シェア、絵本のイラストを見せる)を3回繰り返す。
- 白紙の4区分を埋めて終了。
- 同活動を1か月繰り返す。
- 途中、知らない単語があれば、子どもたちの経験を織り込んで説明。
- イラストを見せるところで、子どもたちから「わあー」と歓声が上がったり、ため息が漏れたり。ここの反応は見ていて楽しい。
- 個々違うメンタル・イメージを描く様子は、彼らの豊かな想像力を共有させてもらっているようで心が和んだ。
1年生
- 1冊の絵本をクラス全体(カーペットコーナー)で読む。
- 教師は各見開きを読み終えた後、イラストを見せる。生徒の経験を引き出すような対話を続ける。
- 区切りのいいところで止め、「さあ、この後、どんなことが起こると思う?」(プレディクション)――生徒は予想をしながら机に戻り、各自メンタル・イメージを描く。(鉛筆、クレヨン)
- 後日、描きあがったメンタルイメージの説明をさせながらシェア。その後、教室や廊下に張り出す。描きあげた時点で絵本を再度読み、個々のイメージが違うことを強調する。
- 同活動を1か月繰り返す。
- 一人一人の経験がいかにイメージに作用するか、一目で分かる活動だった。