ウェブ時代をゆく――子どもたちのウェブ時代
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/11/06
- メディア: 新書
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情報革命という大変革期にもっとも強く影響を受ける存在は、子どもだろう。そんなウェブ時代に、現在、小学校で触れている子どもたちといっしょにどんな生き方ができるか、夢を膨らませてみた。
ここで言う子どもたちとは、米国都市部の片隅で大人たちから見放された(に近い)集団を指す。胎児期に受けたアルコールやドラッグの影響で学習障害を持っていたり、扶養する・されるの親子関係がなく極度に感情的だったり、基本的な生活所作が身についていなかったり、状態は様々だが、みんなどこかに荒んだハートを持ち合わせる子どもたちである。
家庭での大人たちとの関係が希薄なので、先生たちが親身に付き合ってくれる学校は彼らにとって楽園だ。その大好きな学校で、何とかウェブを彼らの学びの手段にできないだろうか。生きる手段を身に着ける個々の学びにつなげることができれば、それこそ大きな可能性に向けた選択肢が広がる。1日4人と割り当てられたコンピュータソフト利用の学習は人気が高く、うちのような学校環境でも学習効果の得られることはすでに証明済みである。そこで学校区承認のこんな生徒向けはてなプログラムがあったらいいなと思い描きながら「はてな機能を利用したウェブ学習活動」を考えた。
- 生徒一人一人が定期的にはてなダイアリーでブログを書く。内容は、フィクション、ノンフィクション分野、あるいは書籍のタイトルや単元の項目に分けたもの。キーワードでつながるので、未知の友だちと出会える。
- 教師の指導の下、学習用語(キーワード)編集にも携わる。
- 月一回、あるいは学期ごとにタイトルを決め、キーワードでつながるエッセイを課題プロジェクトにする。
- はてな百選のように、カテゴリー分けしたおすすめ書籍集の編纂。
- 科学や社会のプロジェクト発表。この際は、フォトライフを利用。
- はてなグラフを算数で利用。
- ブックマークで、注目の記事を共有。
- 人力検索で、学習の疑問を解消。アンケートで統計調査。
- はてなグループで、クラブ活動。
ウェブ時代にもっとも恩恵を受ける対象は、コンピュータから一番離れたところで生きている子どもたちであるべきだ。これが実現できれば、社会経済的な理由から二極化された階級社会で、両者のギャップが埋まるきっかけになる。同時に、ウェブ時代に生きる彼らにとり、人生の収穫につながる大切な種まきにもなる。自分は、その支援ができたらと願う。