Cowboy and Octopus カウボーイとタコ
『Cowboy and Octopus』と聞いて、思わず「は?」の反応。西部のクール・ガイと宇宙人みたいな風貌の蛸が一体どうつながるのか。作者の意図に弄ばれてみようとページを開いた。
いかしたカウボーイがある日、青い蛸に出会う。劇画風両者の誕生経緯は置いておき、カウボーイとタコという対極のイメージがくっつくと、それだけでギャグ風にストーリーが動き出すから面白い。この後、友だち同士と称してシーソーで遊び、全7話「カウボーイ、タコとであう」「おてつだい」「おしょくじ」「こわ〜い」「すてきな日」「だあれ?」「ほんとのこと」を通して、こっけいで熱い友情が描かれる。
コミック仕立ての主人公たち、突拍子もない場面展開、子どもっぽいやりとりetc.に受けるのはきっと大人の方。最後の「ほんとのこと」では、風変わりな帽子をかぶってご機嫌な蛸にカウボーイがずばりと「ほんとのこと」を伝え、真の友だちのあり方を教えてくれるのだった。
「ぼくの新しい帽子、いかすでしょ?」とカウボーイ。
「わあー」とタコ。「それって、なんだか……かわっているね。ぼくの新しい帽子は すてきかしら?」
カウボーイは「ぜーんぜん」とこたえた。
タコが「ちょっと! ほめてあげたのに、なんで ほめてくれないんだい? 友だちだよね」とむきになると
「もちろん」とカウボーイは説明した。「だから ほんとのことを言ってるのさ」……
このコンビ、がまくんとかえるくんのようなシリーズになるのかな。ちょっと注目の新コンビ誕生。(asukab)
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- 子どもにも受けそうかな、特に中学生とか。
- 作者: Jon Scieszka,Lane Smith
- 出版社/メーカー: Viking Books for Young Readers
- 発売日: 2007/09/06
- メディア: ハードカバー
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