Why War is Never a Good Idea 戦争をしてはいけない理由

　「平和ボケ」とは、戦争はいけないとわかっていても暮らしの中で自分のものとして実感できないことか。だとしたら絵本『Why War Is Never a Good Idea』（邦訳『なぜ戦争はよくないか』）を読むといい。戦争が人と自然をどう踏みにじるのか、子どもにわかりやすく語りかけるのが本書である。牧歌的なイラストにタイヤ、鉄、釘、煙、ドロドロとした正体不明の物質が実写コラージュで組み合わせられ、命を引き裂く行為が直接的なイメージでないにせよ痛々しく伝わってくる。
　平和のために自分ができることは何だろう――。今まで生きてきて思うことは、慎ましく暮らすこと、助けの必要があれば助けること、人に迷惑をかけないこと……。今現在、戦禍で暮らす人々を覚え祈ることはできても、直接の行動に至らない。じゃあ、何ができるのか。現地で何もできないからこそ、日々自分の現場を持ちながら人々を助け、慎ましく暮らす。これが自分の一番の平和活動になる。これを一生続けること。本書はこの視点を再確認させてくれた。(asukab)
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• のどかなイラストに戦争が入り込み、怖いイメージを繰り広げる。戦争とは、そういうもの

Why War Is Never a Good Idea