ウィルフきをつけて!

クリスマスの9日目

 『ウィルフきをつけて! (世界の絵本コレクション)』に描かれるねずみの坊やウィルフは、まるで息子のような性格をしている。夢中になると他のことに目がいかず、どんどんやり過ぎてしまい、結局痛い目を見るみたいな。「ウィルフったら! ママのいうことを ちゃんときいて」――。
 こういう無邪気な姿は小さな頃は可愛げがあるけれど、それを中学生になってもまだやっているって、大丈夫かな〜。というか、息子を見ていていつも思うのだが、この熱くなると見境のきかない性格が自分の昔とそっくりなので、その方がむしろ気になっている。絵本では最後にお母さんがウィルフと同じ失敗をしてしまい、それでも親子は温かい愛に包まれてハッピーエンドとなる。果たしてうちの場合は? 
 夕方は早くも「ピザが食べたい」と言い出し、「お正月はお母さんがキッチンでお料理すると、キッチン・ゴッド(荒神さま)が怒っちゃうんだって」と話したら、自分でごそごそとマーサ・スチュアートの料理雑誌からレシピを探し出してきて「ピザ風チーズとハムのトルティア焼き」を作ってくれた。美味しい〜! ありがと。
 長い子ども時代を楽しませてもらい、心から感謝。でもママみたいな性格から早く卒業して、すてきな大人になって欲しいという本音もある。今年は高校に進学なのだけど、どんな経験が待っているのだろう。何はともあれ、彼にとって充実の年となりますように。(asukab)
amazon:Jan Fearnley

  • 書影がないので原書で

Watch Out, Wilf!

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