Toy Boat 季節はずれの絵本レビュー おもちゃのふねのたび
少年が空き缶とコルク、布切れで作ったおもちゃの船。ある日、浜辺で遊んでいたら波にさらわれてしまった。どんどん沖へと流されて、小船は大海で冒険を重ねることになる。大きな船、レースをするヨットの群れ……先々で出会う船にはみな表情があり、気取り屋だったり意地悪だったりさまざまだ。最後に心優しい漁船にも出会い……。
『The Toy Boat』は、きっと小さな子どもの心に深く入り込む。とっかーんと何もない夏空の下で読みたい船のお話で、大寒を迎える時期とはかけ離れているけれど、夏の潮風を恋しむならぴったりの風情ではないか。子ども時代の、砂浜を思い出したりね。
冬日に包まれ、夏を焦がれる絵本になった。画家の描く海と空がいい。絶対、おもちゃの船を作りたくなる絵本。
昨年の夏は本当に忙しくて、レビューの書けない絵本がたくさんあった……あらためて反省。(asukab)
amazon:Randall de Seve]|[amazon:Randall Deseve
amazon:Loren Long
- 船のコミカルな表情は、キャラクター物の影響か
- 作者: Randall de Sève,Loren Long
- 出版社/メーカー: Philomel Books
- 発売日: 2007/09/20
- メディア: ハードカバー
- この商品を含むブログ (1件) を見る