Letter on the Wind ハヌカ民話の絵本

 火を灯せないと危惧した、ある年のハヌカを描く『Letter on the Wind』――ということで、季節はずれの絵本レビュー。干ばつでオリーブの実が育たなかったため油が収穫できず、ハヌカが迎えられないと困っていた人々を村一番の貧しい男へイムが救うお話。ユダヤ民話である。旧約聖書マカバイ記にあるハヌカの起こりを想起させる固い信仰心が描かれる。
 こういうお話を呼んでみると、ユダヤ文化がハヌカ継承を大切にする核心が伝わってくる。巻末に短くマカバイ記についての言及がある。
 ユダヤ文化を知る人なら、心神深く味わえる絵本という印象。表紙は美しいのだが、人物イラストの魅力に欠ける。(asukab)
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  • イラストが少々説明的か。新しい絵本という印象が薄かった

Letter on the Wind

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